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Speaker 1
逆にそのベストなタイミングでそのスタートアップにアクセルをかけるかっていうことのほうがずっと大事って話なんだよね。
Speaker 2
これは本当同意ですね。
Speaker 1
そう。
で、Netflixもこの事業のアイディアっていうのは、Netflixの創業者で有名なリードフェイスティングっていうのがいるんですけど、
実は最初のアイディア出しっていうのは、初代のCEOのマークランドルフっていうのが出していて、
リードフェイスティングってどっちかっていうと、投資家として90%資金を出すからって言って、
マークの方がアイディアの壁打ちをして、リードが気に入る、気に入らんみたいなことをやってたんですよ。
Speaker 2
へー、そうなんだ。
Speaker 1
で、じゃあ最初にマークが出してきたアイディアが何かっていうと、パーソナライズしたシャンプーを売るってどうだろう?
Speaker 2
なるほど、全然違うんだ。
Speaker 1
確かにネットの特性はパーソナライズに合ってるかもしれないけど、ちょっとそれってビジネスとしてでかくなるの?っていうので、
次持ってきたアイディアが、じゃあカスタマイズした野球のバットはどうだろう?
Speaker 2
めちゃくちゃニッチ。
Speaker 1
そうなんですよ。
で、それと同じようにやっぱりインターネットイコールパーソナライズカスタマイズみたいなので来るので、
最初はカスタマイズのサーフボードはどうだ?とか、パーソナライズしたロックフードはどうだ?みたいなことで持ってきてたんですよね。
Speaker 2
これちなみに年代で言うといつぐらいなんですか?
Speaker 1
そう、年代で言うともう1997年とかだね。
Speaker 2
まだやっぱり黎明期ですね。
Yahoo!が出たのが94年とかかな。
Speaker 1
はい。
で、iモードが1999年とか。
Speaker 2
9年。
で、Googleとかもまだない時ですね。
Speaker 1
だからそのタイミングだったので、ビジネスっていうのがドットコンバブルもまだっていう段階だったので、こういう小粒だけど儲かるビジネスはどうかみたいな話をしてたんですよね。
じゃあこのタイミングっていう話に移ってくるんですけど、次に出てきたアイデアがVHSでの郵送レンタルはどうかってアイデアが出たんですよ。
Speaker 2
なるほど。
当時DVDがまだなくてVHSっていうテープのビデオを知らない人もいると思うんですけど、なんかあれですね。
Speaker 1
で、実はこのDVDってアメリカに初めて導入されたのって1997年の初めぐらいなんでしょ。
Speaker 2
そうなんですね。じゃあ同時期なんですね。
Speaker 1
そうなんです。つまりタイミングっていうのはこういうことで。
つまりVHSのレンタルだと、まず郵送するとVHSって当時のアメリカの配送だと壊れるんじゃないかと。
Speaker 2
なるほどね。物理的にね。
Speaker 1
さらに言えばもう一個でかいのが、それなりにかさばりますから、在庫するのも結構在庫費用かかるよねと。
Speaker 2
そうかそうか。バカにならないですよね。一個一個が大きいと。
Speaker 1
それで1997年にDVDが出たぞっていうことを気づいて、これだったらいけんじゃねっていう話で。
で実際彼ら創業者が間で、DVDはその時手に入らなかったのでCDをいわゆるグリーティングカードって呼ばれるちょっと分厚い封筒っすね。
季節のクリスマスおめでとうみたいな送るやつ。あれに封入して送ってみたら。
では郵送先で、これちゃんと再生できんじゃんっていうふうなことに気づいて。
当時でまだビデオのレンタル業界って160億ドルぐらいだから、その当時のドル通貨で直せば1.6兆円ぐらいの市場規模があったので、これはDVDで郵送でいけるんじゃないかって言って踏み込み始めるんですよ。
Speaker 2
これってめちゃめちゃ大事なところが、こういうことをコストストラクチャーって言うんですよね、戦略の中で。
Speaker 1
結局ビジネスをするときに利益っていうのは売り上げ低いコストだから、コスト構造がビジネスとして儲かるものになってないと規模が出ないわけですよ。
Speaker 2
だから郵送をVHSでやろうとしたら多分コスト的にかなり高くなってしまうので、お客さんも使わない価格になっちゃうよねみたいなのが解決したタイミングだったから。
そうなんです。
しかも知らない人もいると思うんですけど、VHSって返されたときに巻き戻してない人が多いので、巻き戻すっていう作業が必要で、そのためにビデオの再生機を用意して巻き戻しをしなきゃいけないけど、時間がもう結構かかる。
何分もかかるっていうのがあるので、レンタルビデオ屋さんでもやっぱりDVDAの変化ってすごいコスト構造に変化があったっていうのは聞いたことありますね。
Speaker 1
そうなんですよ。
結局今おっしゃったように、ヒドゥンコストっていう言い方をするんですけれども、やっぱり実際ビジネスをしてみると、とんでもないところでコストがかかるみたいなことがあって、そういうものをやっぱり洗い出して、そこのコスト圧縮がめっちゃされる。
Speaker 1
そうですそうですそうです。
で結局三木谷さんがオンラインプラットフォームを選んだのは、やっぱりインターネットが拡張していくタイミングで、やっぱり最初のタイミングでアクセルを踏んだものが圧倒的にシェアを占めれるから。
っていうやっぱりタイミングってことを考えたら、オンラインショッピングだよなっていうことで選ばれたんですよね。
Speaker 2
なるほど。
Speaker 1
だけどもしかしたら彼の選択によってはスターバックスになってたかもしれないってことなのか。
Speaker 2
そういうことですね。あり得ますよね。日本で一番大きいコーヒーチェーンメーカーになりましたとか。ありそうですよね。
Speaker 1
そうなんですよ。っていうふうにタイミングっていうことから、逆算でどれだけのビジネスを考えれるかっていうところの話だったりするんですけれども。
ちなみにケースってそういう観点でいうと、やっぱりタイミングでめっちゃやるって言ってたじゃないですか。
同じように他に考えてたんだけどタイミングがっていうので捨てたみたいな話だったり。
同じように他の企業家で同じように、やっぱりこのタイミングだからこっちを選んだみたいな話ってあったりします?
Speaker 2
そうですね。例えば投資先だったんですけども、ホロライブやってるVTuber系のカバーという会社は一番最初はVRのゲームを作っていて。
Speaker 1
そうなんだ。
Speaker 2
そうなんですよ。VRで卓球ができるみたいなゲームを作ってて、すごい精度の高いものをやってたんですけど、やっぱVRのゲームがまだ来ないっていうタイミングだったんですね。
例えば今作ってもまだ早いかもぐらいだと思うんですよ。
なので当時2010何年かなとかだとすごい早かったので、そうじゃないよねっていうのでVTuberにして。
VTuberだとYouTubeはみんな見てたので、技術的にはVTuberをやるんだけれども、見てる人からとってみたらYouTubeを見てると同じなので受け入れられやすいみたいな。
非常にタイミング良かったというイメージありますね。
Speaker 1
なるほどね。だからやっぱり基本的には技術革新ってさっきの話じゃないけど、10年単位で見ればこの技術来るんだけれども、いつのタイミングにそれが離陸機に入るかっていうのが読めないから。
Speaker 2
そうですね。VRとか機械の普及度みたいなのにすごい影響を受けて、当然やっぱりVR機器を持ってるのが100万人だとそれがキャップになってしまうので、すごくタイミング重要ですよね。
Speaker 1
しかもみんな忘れがちなのがインフラが生まれた時よりもどのぐらいターゲットの方に普及した時にやるかってのが大事って話があって。
Speaker 2
まさに。でもこれスマホが出た時にLINEみたいなの作ってる会社いくつかあって、でもやっぱりスマホ使ってる人がいないから全然ダメみたいなのがあったんですよね。
Speaker 1
そうなんですよ。
Speaker 2
なのでやっぱりタイミング的にはLINEのタイミングじゃないとダメ。
Speaker 1
だから世界中でLINEみたいなアプリって全部2006年から2009年の間なんですよね。
2006年から前にあったSkypeとかあるんだけど、こっちは逆に言うとスマホに特化してないから、PCの登録のめんどくささみたいなものとかで置いてかれてしまって。
一方で2009年より後に出したものだと、もうすでにネットワークエフェクトの中で話したネットワーク外部性って言っても仲間外れになりたくないからLINEしか使えみたいな状況になってから入ってもなかなか立ち打ちいかないっていうような状態になっていて。
その狭いタイミングスロットをどう狙っていくかっていうのってめっちゃ大事なんだよね。
Speaker 2
そうですね。まさにネットフリックス的なので言うと90年代も2000年代前半も、やっぱり映画とかテレビをネットで見るようになるよねって言ってる人ってもうたくさんいて。
実際にそういう授業とかもいくつかあったんですけど、そもそもみんなブロードバンドではなくてめちゃくちゃ遅い回線なので見てらんねーよってなってるっていうので失敗したので。
やっぱ未来を予測するのは簡単だけど、いつのタイミングが一番いいかは難しいんだなっていうふうに。
Speaker 1
そうですね。だからその辺先出しして話すとやっぱり基本的に新しく巨大ビジネスを作るときってやっぱり技術のインフラがさっきのVHSからDVDになったときとかそのDVDみたいなディスクからオンラインのストリーミングに変わるときみたいなやっぱり転換点のときに
ネットワーク効果を作っちゃうとそこが一興になれるっていうのがパターンであるものの、ネットワーク効果でやったようにいつティッピングポイント来るんだっけっていうところまで待てるかっていう話があるわけですよね。
Speaker 1
だから例えばNetflixとかもさっきのストリーミングに入るときに最初にやったのがテレビの横につけるセットドコボックスみたいなのを始めたんだけど、最初はストリーミングじゃなくてそこにデータを一回ダウンロードしてダウンロードしてから再生させるみたいな形をやることによって通信速度が遅くても大丈夫。
かつその専用機器の中にコンテンツがダウンロードされるのでコピーとかいうところの制御ができるよみたいな中間的なものをやったりとかね。
こういうところでちゃんとバランスを取りながらタイミングまでずっと引き金を引き続けるみたいなことは大事だったりするし。
Speaker 2
そうですね。この過渡機の何かみたいなのをちゃんと石を置いてるからそこの上をピョンピョンと飛んで一応波が来るまで待てるみたいなことをやってるわけですね。
Speaker 1
例えばちょうど柄系の話、さっきスマホでの変革みたいな話がありましたけど、モバゲーとかもそうで、もう今の若い方はモバゲーを知らないかもしれないんですけど、スマホになる柄系のときにフラッシュって呼ばれるものを使ってゲームができるっていうことで始まったんですけど。
あれなんかも実は本当にタイミングイズベストっていう話で、いわゆる柄系におけるゲームって公式コンテンツって呼ばれるキャリアの上でやらないとビジネスができなかったのが、そのウェブの上でフラッシュっていうものを使うともう一般サイトの上でもビジネスができるようになるっていうタイミングで簡単なフラッシュゲームから始まって。
Speaker 2
この話わかんない人多そうですね。
Speaker 1
わかんないか。そうか。
Speaker 2
かなり昔ですもんね。
Speaker 1
この事例はやめよう。ちょっと喋りきると、要はウェブの上で簡単なゲームができるから、誰でもゲームビジネスができるってところで参入したんだけど、そのタイミングだとゲームがそこまでフラッシュがちっちゃいから、精緻なものができなかったので。
だから一回アバターっていうところの課金で始まるんだよね。
そっからだんだんだんだん端末の容量が大きくなってきて、大きいゲームもできるようになってきたっていうところで、怪盗ロワイヤルみたいなウェブ上でここまでのゲームできるんだっていうので、ゲームに対する課金の方にシフトしていくみたいなのがあって。
Speaker 2
大事なのが、やっぱり周りの企業が作るような技術にも影響を受けるし、お客さんの持っている端末とか通信環境にも影響があるので、その辺のタイミングを全部見計らった瞬間でないとやっぱり難しいということですよね、この事例って。
Speaker 1
あともう一個大事なのが、さっきのLINEみたいな話だと、昔って絵文字が相手に送る、いわゆるLINEのスタンプの柄形版みたいなのがあったわけじゃないですか。
ああいうビジネスとかも、やっぱり着メロとかめちゃくちゃ儲かったんで、LINEのスタンプみたいなものが柄形で送れるっていうフィーチャーをキャリアが出したときに、コンテンツプロバイダーさんがもうこれ絶対いけるってみんな出したんですよ。
ほぼ全滅したんですよね。
Speaker 2
なるほど。
Speaker 1
なぜかというと当たり前だけど、新端末でしかLINEのスタンプ的なものを柄形で送れないから、送る人と受け取る人が両方新端末になってなかったら、そのビジネス動かんわけよ。
Speaker 2
そうですね。例えばiPhoneの最新版しか使えない機能を作っても、周りが使ってないので、周りが新しい機種じゃないので使えないみたいな感じですよね。
Speaker 1
なので、じゃあこのLINEのスタンプみたいなものを柄形で送り合う機能って、最終的には200億円ぐらいの市場規模になったんでしょう。
それはなぜかというと受け取り手が新端末を持つようなタイミングから市場が生まれるわけで。
Speaker 2
なるほどね。
Speaker 1
結果からすると新端末が400万台ぐらい売れて、だいたい新端末って若い人が先に買うじゃないですか。
そうすると若い人たちに、お前も新端末持ってるよな、俺も新端末持ってるってのが、若い人の中で2,3割超えたあたりから急に市場が生まれ始めて。
だから逆に最初に生きて入った人は死んで、後から高発ですけどいいですかねって言って入ってきたところが結果的に1位と。
Speaker 2
なるほど、これ面白いですね。
Speaker 1
現象にも来ちゃったりするんですよね。
そういうふうにタイミングって一言で言うけれども、じゃあタイミングをどう測るのかっていうのと、タイミングまでどう生き残るのかって大事で。
じゃあこのタイミングっていうものをどういうふうに分解してタイミングまで生き延びるためにNetflixはどうしたのかっていうことの重要な戦略がコーナードリソース。