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2024-09-11 28:15

#7−2 コスト構造とタイミング 〜みんなでつかえてみんなでハッピィ〜

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1997年のインターネット黎明期、様々なアイデアを繰り出していったNetflixの創業者たち。しかし、成功のカギはアイデアそのものではなく、意外なところにありました。「コスト構造」と「タイミング」について解説します。


▼「s07 Netflix編」再生リスト:

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▼MC:

尾原和啓(IT批評家) https://twitter.com/kazobara


京都大学院で人工知能を研究。マッキンゼー、Google、iモード、楽天執行役員、2回のリクルートなど事業立上げ・投資を専門とし、内閣府新AI戦略検討、産総研人工知能研究センターアドバイザー、現在13職目 、近著「アフターデジタル」は11万部、元 経産大臣 世耕氏より推挙。「プロセスエコノミー」はビジネス書グランプリ イノベーション部門受賞


▼サブMC:

けんすう(アル株式会社代表取締役) https://twitter.com/kensuu


アル株式会社代表取締役。学生時代からインターネットサービスに携わり、2006年株式会社リクルートに入社。新規事業担当を経て、2009年に株式会社nanapiを創業。2014年にKDDIグループにジョインし、2018年から現職。


▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。

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▼音声編集:株式会社BOOK


▼アドバイザー:株式会社BOOK代表取締役 樋口聖典

Summary

ネットフリックスの成功要因として、タイミングとコスト構造が重要であると語られています。創業者のリード・ヘイスティング氏とマーク・ランドルフ氏の初期のアイディアや、VHSからDVDへの移行に伴う戦略的な考え方が紹介されています。コスト構造とタイミングがビジネスの成功に与える影響について議論が展開されており、特にDVD郵送サービスの進化や楽天のネットショッピング選択が例として挙げられています。また、技術革新のタイミングを見極めることの重要性や、成功した企業の戦略について考察されています。このエピソードでは、コスト構造とタイミングの重要性について話されており、特にNetflixやモバゲーの事例を通じて、どのように市場の変化に適応していくかを探ります。様々な技術や環境要因がビジネスに与える影響についても触れています。

ネットフリックスの成功要因
Speaker 2
はい、というわけで前回はネットフリックス編の概要をお話しいただきましたが、今回からいよいよ中に入っていきたいなと思うんですけれども。
Speaker 1
そうですね。ネットフリックスの創業なんですけど、今でこそネットフリックスで、時価総額が45兆円で。
Speaker 2
45兆円!?
Speaker 1
そうでしょ。だからいわゆるガファムっていう、日本だとGoogle、Amazon、Apple、Facebook、Microsoftっていうのに、最近はTeslaとNVIDIAがくっついてみたいのが有名ですけども、アメリカの中ではファングって言い方もしたりとかしてて。
フェイスブック、Apple、ネットフリックス、Googleっていう形でですね。
意外と時価総額高くて、実は今会員って何人いるか知ってます?
Speaker 2
たくさん。
Speaker 1
たくさん、そうだよね。たくさん、さすが性格2.7億人ですね。
Speaker 2
2.7億人!?はぁ〜、すげぇ。
Speaker 1
っていうぐらいまで伸びてるネットフリックスなんですけども、実はネットフリックスって、創業の頃からいろいろあってですね。
今、時価総額45兆円のものを、もう75億円で強豪に買わないかっていうようなことを持ちかけたりとか。
っていうぐらい、いろんな道のりがあって、今のネットフリックスに来てるんですよね。
タイミングの重要性
Speaker 1
じゃあ、成功する企業と成功しない企業の一番のファクターは何でしたっけって話があるじゃないですか。
Speaker 2
はい。
Speaker 1
これ、たぶんケンス、答え知ってると思うんですけれども。
Speaker 2
やばい。
Speaker 1
いわゆる合コンとかでよくやるじゃないですか。
あなた、恋人に求めるものはこの5つのうちどれ?みたいな感じで言っていくと、
じゃあ企業がスタートアップ成功する中でどれ持ってるスタートアップ選ぶ?
1、チームメンバー。
2、アイディア。
3、ビジネスモデル。
4、資金調達。
5、タイミング。
Speaker 2
なるほど。なんで合コンという場を設定されたのかが全然わかんなかったんですけど。
Speaker 1
なんでそうやっていつもさ、ちょっとポッドキャストっぽい感じの仮想トークみたいなことをやろうとすると全部流すの?
Speaker 2
なんで合コンで話さないやろうみたいな。
Speaker 1
そうですね、でも。
僕はスタートアップがうちの重要ファクター5つどれですかって話なんですけど。
Speaker 2
僕はタイミング派ですね。
Speaker 1
そうですね。
おっしゃるようにもう何の受け答えのボケもなくですね、タイミングが答えなんですけれども。
Speaker 2
ここで合コンの寸劇はきついっすよ。
次か、そうか。ちょっとやっぱり次から真面目なものだけにしようかな。
Speaker 1
いいんです、いいんです。すみません、すみません。僕が乗れなかったんで。
これはビルグロスっていう方が。
Speaker 2
ビルグロス。懐かしい。
Speaker 1
そう、懐かしいっすよ。成功したスタートアップと成功しなかったスタートアップを200社集めて。
さっき言った5つをどれがやっぱり一番成功要因だったんですかみたいなことを聞いて回ったんですね。
例えばわかりやすく言うと、例えばやっぱりUberとかで言うとタイミング的にはちょっと早かったみたいなところがあって、やっぱりチームのほうがいいよねとかいろいろ各社聞いてたんですよ。
そうすると結論から言うとタイミングが42%で1位。
Speaker 2
なるほど。
Speaker 1
ちなみに2位、3位、4位、5位はどんな順番だと思いますか。
Speaker 2
なんだろう。チームメンバーが2位とかですかね。
Speaker 1
さすがですね。チームメンバーが2位で32%。
アイディアは3番目、28%。
そのアイディアを実現していくビジネスモデルが24%で、実は資金調達っていうのは14%に過ぎないよねっていう話があって。
Speaker 2
これ面白いですね。
Speaker 1
どんなにいいアイディアがあっても、どんなにそのアイディアを実現できるビジネスモデルがあったとて、やっぱりタイミングっていうのが一番大事なんですよねって話の後ですよね。
Speaker 2
これ余談ですけど、日本の起業する前の人の不安項目、ベスト5みたいなのが確かあって、1番が資金なんですよ。
2番がビジネスモデル、3番がアイディアみたいな。
4番が採用とかだった気がするので、それで言うと真逆なんですね。
Speaker 1
そうなんですよ。
だからやっぱりみんなはアイディアとかお金があれば勝てるって思ってるんだけれども、
コスト構造の変化
Speaker 1
逆にそのベストなタイミングでそのスタートアップにアクセルをかけるかっていうことのほうがずっと大事って話なんだよね。
Speaker 2
これは本当同意ですね。
Speaker 1
そう。
で、Netflixもこの事業のアイディアっていうのは、Netflixの創業者で有名なリードフェイスティングっていうのがいるんですけど、
実は最初のアイディア出しっていうのは、初代のCEOのマークランドルフっていうのが出していて、
リードフェイスティングってどっちかっていうと、投資家として90%資金を出すからって言って、
マークの方がアイディアの壁打ちをして、リードが気に入る、気に入らんみたいなことをやってたんですよ。
Speaker 2
へー、そうなんだ。
Speaker 1
で、じゃあ最初にマークが出してきたアイディアが何かっていうと、パーソナライズしたシャンプーを売るってどうだろう?
Speaker 2
なるほど、全然違うんだ。
Speaker 1
確かにネットの特性はパーソナライズに合ってるかもしれないけど、ちょっとそれってビジネスとしてでかくなるの?っていうので、
次持ってきたアイディアが、じゃあカスタマイズした野球のバットはどうだろう?
Speaker 2
めちゃくちゃニッチ。
Speaker 1
そうなんですよ。
で、それと同じようにやっぱりインターネットイコールパーソナライズカスタマイズみたいなので来るので、
最初はカスタマイズのサーフボードはどうだ?とか、パーソナライズしたロックフードはどうだ?みたいなことで持ってきてたんですよね。
Speaker 2
これちなみに年代で言うといつぐらいなんですか?
Speaker 1
そう、年代で言うともう1997年とかだね。
Speaker 2
まだやっぱり黎明期ですね。
Yahoo!が出たのが94年とかかな。
Speaker 1
はい。
で、iモードが1999年とか。
Speaker 2
9年。
で、Googleとかもまだない時ですね。
Speaker 1
だからそのタイミングだったので、ビジネスっていうのがドットコンバブルもまだっていう段階だったので、こういう小粒だけど儲かるビジネスはどうかみたいな話をしてたんですよね。
じゃあこのタイミングっていう話に移ってくるんですけど、次に出てきたアイデアがVHSでの郵送レンタルはどうかってアイデアが出たんですよ。
Speaker 2
なるほど。
当時DVDがまだなくてVHSっていうテープのビデオを知らない人もいると思うんですけど、なんかあれですね。
Speaker 1
で、実はこのDVDってアメリカに初めて導入されたのって1997年の初めぐらいなんでしょ。
Speaker 2
そうなんですね。じゃあ同時期なんですね。
Speaker 1
そうなんです。つまりタイミングっていうのはこういうことで。
つまりVHSのレンタルだと、まず郵送するとVHSって当時のアメリカの配送だと壊れるんじゃないかと。
Speaker 2
なるほどね。物理的にね。
Speaker 1
さらに言えばもう一個でかいのが、それなりにかさばりますから、在庫するのも結構在庫費用かかるよねと。
Speaker 2
そうかそうか。バカにならないですよね。一個一個が大きいと。
Speaker 1
それで1997年にDVDが出たぞっていうことを気づいて、これだったらいけんじゃねっていう話で。
で実際彼ら創業者が間で、DVDはその時手に入らなかったのでCDをいわゆるグリーティングカードって呼ばれるちょっと分厚い封筒っすね。
季節のクリスマスおめでとうみたいな送るやつ。あれに封入して送ってみたら。
では郵送先で、これちゃんと再生できんじゃんっていうふうなことに気づいて。
当時でまだビデオのレンタル業界って160億ドルぐらいだから、その当時のドル通貨で直せば1.6兆円ぐらいの市場規模があったので、これはDVDで郵送でいけるんじゃないかって言って踏み込み始めるんですよ。
Speaker 2
これってめちゃめちゃ大事なところが、こういうことをコストストラクチャーって言うんですよね、戦略の中で。
Speaker 1
結局ビジネスをするときに利益っていうのは売り上げ低いコストだから、コスト構造がビジネスとして儲かるものになってないと規模が出ないわけですよ。
Speaker 2
だから郵送をVHSでやろうとしたら多分コスト的にかなり高くなってしまうので、お客さんも使わない価格になっちゃうよねみたいなのが解決したタイミングだったから。
そうなんです。
しかも知らない人もいると思うんですけど、VHSって返されたときに巻き戻してない人が多いので、巻き戻すっていう作業が必要で、そのためにビデオの再生機を用意して巻き戻しをしなきゃいけないけど、時間がもう結構かかる。
何分もかかるっていうのがあるので、レンタルビデオ屋さんでもやっぱりDVDAの変化ってすごいコスト構造に変化があったっていうのは聞いたことありますね。
Speaker 1
そうなんですよ。
結局今おっしゃったように、ヒドゥンコストっていう言い方をするんですけれども、やっぱり実際ビジネスをしてみると、とんでもないところでコストがかかるみたいなことがあって、そういうものをやっぱり洗い出して、そこのコスト圧縮がめっちゃされる。
コスト構造の変化
Speaker 1
ないしはコストが解消されるっていうことを検証して踏み込むみたいなことが大事だったりするんですよね。
だからこのDVDっていうものの場合、今おっしゃったように、実はまず郵送費が劇的に安くなりますよね。
さらに言えば、はがきで郵送できるので、封書で。
いわゆる郵送も早くなるんですよね。
Speaker 2
そっかそっか、なるほど。
Speaker 1
いわゆる小包みって手続きが、はがきとか封筒、封書って早く送ることを目的としてるから、そっちって短縮されてるけど、小包みってやっぱりちゃんと届けるみたいなのに重きを置いてるから、特にアメリカの場合って郵送に時間がかかるわけですよ。
みたいな話だったり、あともう一個ぶどまりですよね。
さっき言ったVHSだとビデオカセットなのでガチャンって当てられちゃったら壊れるかもしれないし、壊さないためには丁寧な箱みたいなことを作んなきゃいけないんだけれども、一方で変装もしてもらわなきゃいけないから、変装の箱とかもちゃんと頑丈なものにこれに入れて返してくださいねみたいなことをやらなきゃいけないわけですよね。
Speaker 2
そうかめんどくさいですね。
Speaker 1
そうなんです。それに対してDVDの郵送であれば、プチプチがちょっと入った干渉剤付きの封筒に入れて返してくれればいいですよっていうことをやるから、途中で壊れるぶどまり率みたいなことも回避できるし、めんどくさも回避できるよねとか。
Speaker 2
これ面白いですね。僕の知識だとDVDを郵送でやるっていうアイデアがすごかったみたいなイメージだったんですけど、どちらかというとこのコスト構造をガラッと変えるような社会の変化があったタイミングだったから良かったみたいな。
Speaker 1
そうなんです。
Speaker 2
ほうが影響度が高いんですね。
Speaker 1
そうなんです。だから面白いのは結局、企業家って言うと後付けでいろんな俺たちは世界をこう変えてあげるために作ったんだとかって言ってるけれども、何のかの言って勝たないと意味がないわけで。
そういうわけで、カスタマイズしたペットフードではなく、カスタマイズしたパッドではなく、そのDVDのレンタルを選んだっていうのはコスト構造が変革するところに着目したからだし、何よりも彼らもそうやって実証実験をやってですね、これはビジネス性のあるというところを確かめてから動いたっていうところが大きかったりするんですよね。
楽天のビジネス選択
Speaker 2
これは面白い。すごい解像度上がりました、このビジネスの。
Speaker 1
だから実際、日本でもこうやって初期のビジネスをいくつか迷った話っていっぱいあって、例えば楽天、三木谷さん。
Speaker 2
有名な話ですね。
Speaker 1
三木谷さんが最初にやろうかなと思ったビジネスが楽天のようなショッピングモールもあるんだけれども、あと2つがコーヒーチェーンとドーナツチェーンなんですよね。
Speaker 2
ワインとかもありませんでしたっけ?ワインあったんか。ワイン屋さん?ちょっとごめんなさい、嘘かもしれないですけど。
でも、要はそういう系のビジネスってことですよね。
Speaker 1
そうそう。
でも結局これもコストラクチャーで考えてるんですよね。結局はコーヒーとかドーナツとかって、単純に言えば原材料費が比較的安くて、かつ消費期限がコントロールできるので。
Speaker 2
そっかそっか、コーヒー豆はね。
Speaker 1
廃棄コストいらないですよね。コーヒーもやろうとしてたときも、結局彼もテイカウェイ中心のお店を考えていて。
Speaker 2
なるほど。
Speaker 1
そうすると壺面積が、お店に必要な面積が小さくなるから、コスト効率よくなるじゃないですか。
Speaker 2
確かにそう言われるとね、中国とかでもそういうスタートアップがすごい伸びてたりするので、悪くないですね。
ドーナツもね、今やっぱりすごいビジネスとして注目されてたりするので。
Speaker 1
おそらくワインはごめんなさい、確認しなきゃいけないんですけど、もしワインを考えてたとしたら、ロングテール製でしょうね。
もう一個加えるとしたら。
ワインってめちゃめちゃ品種が多いので、リアルなお店では置ききれない。
Speaker 2
そっかそっか。
Speaker 1
けれどもネットだとものすごいレアなワイン含めて置けるから。
かつワインってさっき言ったように賞味期限が逆にないどころか、長く保存した方が高くなったりもするじゃないですか。
Speaker 2
そうか。じゃあなんか儲かりそうみたいな軸の荒さではなくて、ちゃんとこのコストを意識した。
Speaker 1
コスト構造。
Speaker 2
コストストラクチャーを意識した考えをしてたよねってことですね。
タイミングの重要性
Speaker 1
そうですそうですそうです。
で結局三木谷さんがオンラインプラットフォームを選んだのは、やっぱりインターネットが拡張していくタイミングで、やっぱり最初のタイミングでアクセルを踏んだものが圧倒的にシェアを占めれるから。
っていうやっぱりタイミングってことを考えたら、オンラインショッピングだよなっていうことで選ばれたんですよね。
Speaker 2
なるほど。
Speaker 1
だけどもしかしたら彼の選択によってはスターバックスになってたかもしれないってことなのか。
Speaker 2
そういうことですね。あり得ますよね。日本で一番大きいコーヒーチェーンメーカーになりましたとか。ありそうですよね。
Speaker 1
そうなんですよ。っていうふうにタイミングっていうことから、逆算でどれだけのビジネスを考えれるかっていうところの話だったりするんですけれども。
ちなみにケースってそういう観点でいうと、やっぱりタイミングでめっちゃやるって言ってたじゃないですか。
同じように他に考えてたんだけどタイミングがっていうので捨てたみたいな話だったり。
同じように他の企業家で同じように、やっぱりこのタイミングだからこっちを選んだみたいな話ってあったりします?
Speaker 2
そうですね。例えば投資先だったんですけども、ホロライブやってるVTuber系のカバーという会社は一番最初はVRのゲームを作っていて。
Speaker 1
そうなんだ。
Speaker 2
そうなんですよ。VRで卓球ができるみたいなゲームを作ってて、すごい精度の高いものをやってたんですけど、やっぱVRのゲームがまだ来ないっていうタイミングだったんですね。
例えば今作ってもまだ早いかもぐらいだと思うんですよ。
なので当時2010何年かなとかだとすごい早かったので、そうじゃないよねっていうのでVTuberにして。
VTuberだとYouTubeはみんな見てたので、技術的にはVTuberをやるんだけれども、見てる人からとってみたらYouTubeを見てると同じなので受け入れられやすいみたいな。
非常にタイミング良かったというイメージありますね。
Speaker 1
なるほどね。だからやっぱり基本的には技術革新ってさっきの話じゃないけど、10年単位で見ればこの技術来るんだけれども、いつのタイミングにそれが離陸機に入るかっていうのが読めないから。
Speaker 2
そうですね。VRとか機械の普及度みたいなのにすごい影響を受けて、当然やっぱりVR機器を持ってるのが100万人だとそれがキャップになってしまうので、すごくタイミング重要ですよね。
Speaker 1
しかもみんな忘れがちなのがインフラが生まれた時よりもどのぐらいターゲットの方に普及した時にやるかってのが大事って話があって。
Speaker 2
まさに。でもこれスマホが出た時にLINEみたいなの作ってる会社いくつかあって、でもやっぱりスマホ使ってる人がいないから全然ダメみたいなのがあったんですよね。
Speaker 1
そうなんですよ。
Speaker 2
なのでやっぱりタイミング的にはLINEのタイミングじゃないとダメ。
Speaker 1
だから世界中でLINEみたいなアプリって全部2006年から2009年の間なんですよね。
2006年から前にあったSkypeとかあるんだけど、こっちは逆に言うとスマホに特化してないから、PCの登録のめんどくささみたいなものとかで置いてかれてしまって。
一方で2009年より後に出したものだと、もうすでにネットワークエフェクトの中で話したネットワーク外部性って言っても仲間外れになりたくないからLINEしか使えみたいな状況になってから入ってもなかなか立ち打ちいかないっていうような状態になっていて。
その狭いタイミングスロットをどう狙っていくかっていうのってめっちゃ大事なんだよね。
Speaker 2
そうですね。まさにネットフリックス的なので言うと90年代も2000年代前半も、やっぱり映画とかテレビをネットで見るようになるよねって言ってる人ってもうたくさんいて。
実際にそういう授業とかもいくつかあったんですけど、そもそもみんなブロードバンドではなくてめちゃくちゃ遅い回線なので見てらんねーよってなってるっていうので失敗したので。
やっぱ未来を予測するのは簡単だけど、いつのタイミングが一番いいかは難しいんだなっていうふうに。
Speaker 1
そうですね。だからその辺先出しして話すとやっぱり基本的に新しく巨大ビジネスを作るときってやっぱり技術のインフラがさっきのVHSからDVDになったときとかそのDVDみたいなディスクからオンラインのストリーミングに変わるときみたいなやっぱり転換点のときに
ネットワーク効果を作っちゃうとそこが一興になれるっていうのがパターンであるものの、ネットワーク効果でやったようにいつティッピングポイント来るんだっけっていうところまで待てるかっていう話があるわけですよね。
コスト構造とタイミングの関係
Speaker 1
だから例えばNetflixとかもさっきのストリーミングに入るときに最初にやったのがテレビの横につけるセットドコボックスみたいなのを始めたんだけど、最初はストリーミングじゃなくてそこにデータを一回ダウンロードしてダウンロードしてから再生させるみたいな形をやることによって通信速度が遅くても大丈夫。
かつその専用機器の中にコンテンツがダウンロードされるのでコピーとかいうところの制御ができるよみたいな中間的なものをやったりとかね。
こういうところでちゃんとバランスを取りながらタイミングまでずっと引き金を引き続けるみたいなことは大事だったりするし。
Speaker 2
そうですね。この過渡機の何かみたいなのをちゃんと石を置いてるからそこの上をピョンピョンと飛んで一応波が来るまで待てるみたいなことをやってるわけですね。
Speaker 1
例えばちょうど柄系の話、さっきスマホでの変革みたいな話がありましたけど、モバゲーとかもそうで、もう今の若い方はモバゲーを知らないかもしれないんですけど、スマホになる柄系のときにフラッシュって呼ばれるものを使ってゲームができるっていうことで始まったんですけど。
あれなんかも実は本当にタイミングイズベストっていう話で、いわゆる柄系におけるゲームって公式コンテンツって呼ばれるキャリアの上でやらないとビジネスができなかったのが、そのウェブの上でフラッシュっていうものを使うともう一般サイトの上でもビジネスができるようになるっていうタイミングで簡単なフラッシュゲームから始まって。
Speaker 2
この話わかんない人多そうですね。
Speaker 1
わかんないか。そうか。
Speaker 2
かなり昔ですもんね。
Speaker 1
この事例はやめよう。ちょっと喋りきると、要はウェブの上で簡単なゲームができるから、誰でもゲームビジネスができるってところで参入したんだけど、そのタイミングだとゲームがそこまでフラッシュがちっちゃいから、精緻なものができなかったので。
だから一回アバターっていうところの課金で始まるんだよね。
そっからだんだんだんだん端末の容量が大きくなってきて、大きいゲームもできるようになってきたっていうところで、怪盗ロワイヤルみたいなウェブ上でここまでのゲームできるんだっていうので、ゲームに対する課金の方にシフトしていくみたいなのがあって。
Speaker 2
大事なのが、やっぱり周りの企業が作るような技術にも影響を受けるし、お客さんの持っている端末とか通信環境にも影響があるので、その辺のタイミングを全部見計らった瞬間でないとやっぱり難しいということですよね、この事例って。
Speaker 1
あともう一個大事なのが、さっきのLINEみたいな話だと、昔って絵文字が相手に送る、いわゆるLINEのスタンプの柄形版みたいなのがあったわけじゃないですか。
ああいうビジネスとかも、やっぱり着メロとかめちゃくちゃ儲かったんで、LINEのスタンプみたいなものが柄形で送れるっていうフィーチャーをキャリアが出したときに、コンテンツプロバイダーさんがもうこれ絶対いけるってみんな出したんですよ。
ほぼ全滅したんですよね。
Speaker 2
なるほど。
Speaker 1
なぜかというと当たり前だけど、新端末でしかLINEのスタンプ的なものを柄形で送れないから、送る人と受け取る人が両方新端末になってなかったら、そのビジネス動かんわけよ。
Speaker 2
そうですね。例えばiPhoneの最新版しか使えない機能を作っても、周りが使ってないので、周りが新しい機種じゃないので使えないみたいな感じですよね。
Speaker 1
なので、じゃあこのLINEのスタンプみたいなものを柄形で送り合う機能って、最終的には200億円ぐらいの市場規模になったんでしょう。
それはなぜかというと受け取り手が新端末を持つようなタイミングから市場が生まれるわけで。
Speaker 2
なるほどね。
Speaker 1
結果からすると新端末が400万台ぐらい売れて、だいたい新端末って若い人が先に買うじゃないですか。
そうすると若い人たちに、お前も新端末持ってるよな、俺も新端末持ってるってのが、若い人の中で2,3割超えたあたりから急に市場が生まれ始めて。
だから逆に最初に生きて入った人は死んで、後から高発ですけどいいですかねって言って入ってきたところが結果的に1位と。
Speaker 2
なるほど、これ面白いですね。
Speaker 1
現象にも来ちゃったりするんですよね。
そういうふうにタイミングって一言で言うけれども、じゃあタイミングをどう測るのかっていうのと、タイミングまでどう生き残るのかって大事で。
じゃあこのタイミングっていうものをどういうふうに分解してタイミングまで生き延びるためにNetflixはどうしたのかっていうことの重要な戦略がコーナードリソース。
技術の適応と市場形成
Speaker 1
これは次回話しましょう。
Speaker 2
はい、なるほど楽しみ。今回はコストストラクチャーとタイミングの話。
Speaker 1
ごめんなさい、カタカナで言ってるだけで要はコスト構造って意味なので、ごめんね、どうしてもほら僕ネイティブだからさ、ついつい英語が出ちゃうわけれども。
Speaker 2
エリートのネイティブが出てます。
Speaker 1
単にマニアだから英語の原文をずっと読んでるってだけなんだけれども、コスト構造とタイミングっていうことですね。
Speaker 2
じゃあ続きは次回です。ありがとうございます。
Speaker 1
はい、ありがとうございます。どうも。
28:15

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