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Speaker 2
二番経営 〜組織を支えるNo.2の悲喜こもごも〜。
この番組では、なかなか表に出ない会社の二番、No.2をテーマに
トップのビジョンの実現の仕方や、この仕事の面白さ、大変さなど
No.2の悲喜こもごもをリスナーの皆さんにお届けします。
勝見靖英
こんにちは、株式会社オーツー・パートナーズ 取締役の勝宮水礼です。
Speaker 2
現当社新しい経済編集長の滋原佑介です。
二番経営第24回始まります。よろしくお願いします。
今回のテーマはシリーズで続いております
世界のソニーを作った森田競に見るNo.2論の第4回目となっております。
勝見靖英
はい、これまで第3回まで来たんですけども、まだソニーが生まれてないですね。
そうなんですよ。
ソニーのNo.2論と言っているところなんですけれども、
創業者の老いたちをずっと語り続けるということをやらせていただきました。
Speaker 2
めちゃくちゃこれまでも面白かったですね。
勝見靖英
ちょっとけうな森田競さん。
Speaker 2
森田競のその血というか。
勝見靖英
すごいですね。
Speaker 2
すごいその歴史を知れて、それが何か受け継がれているみたいなのを感じることができましたね。
勝見靖英
前回の最後の方ですね、森田競さんが会議に入って、
そこで技術研究会で井深政さんと初めて出会うというお話をちらっとさせていただきました。
そこから離れてですね、終戦を迎えて森田競さんは東高大学の講師をやるということで上京しましょうかっていうところまでが前回でしたね。
ここからですね、その途中で登場されてきたソニーのもう一人の創業者である井深政さん登場してきましたけれども、
今回はですね、この井深政さんについてのお話をしていきたいと思います。
井深政さんなんですけれども、
これもですね、森田さんと同じようになっちゃうんですけども、井深家からお話をさせてください。
井深家っていうのは、もともと代々藍津藩氏。
福島県藍津藩の戦国取りといってですね、年収が戦国。
当時はお米の数でその位とかって決まりました。
戦国っていうのはどれくらいかっていうと、
一国がですね、一人1年間のお米なんですね。
一人で食べる1年間ですので、お米1000年分ですね、の給料を毎年もらってたっていう感じです。
つまり1000人の人を食べさせられるものですので、井深家っていうのは当然部下たちもいっぱいいる、そういう家ですね。
で、藍津藩の門抜宮家っていって、藍津藩の家老とか養殖を務める家っていうのが宮家であったそうなんですけども、
そのうちの一つと言われています。
井深勝さんのおじいさんの弟さんはですね、藍津藩の幕末といったら白虎隊という悲劇の話がありますけれども、
勝見靖英
白虎隊員で飯森山で打ち死にをされるということで、少年兵で五針戦争の時に維新軍と戦ったあの白虎隊ですね。
打ち死にをされた方です。
井深勝さんのおじいさん、井深元井さんという方なんですけれども、白虎隊っていうのは少年兵なんですけども、
それより上の層が須作隊っていう部隊があって、そこで五針戦争でも戦われた方です。
五針戦争でその井深勝さんのおじいさんというのは運良くですね、生き残られたということです。
生き残った後、明治維新を迎えてですね、そこから親国人になります。
親国人というか公務員ですね。どんな公務員だったかというと、北海道知事ですとか愛知県知事にずっと支えるような形ですね。
トップを支えるような形の公務員をされていてですね。
その北海道知事について北海道に行って、今度その知事の方がですね、愛知県の知事に任命されたので、ついてって愛知県に行ってですね。
そこで商工課長ですね。そこのエリアの事業とかをサポートする公務員の仕事。
それから愛知県で壁海軍というエリアがあったそうなんですけど、今の安城市のあたりらしいんですけれども。
そこのですね軍長、今で言うと簡単に言うと安城市長って言ったらいいですかね。
それを歴任されたそうです。
その時にですね、溶水炉の整備などをして、新天開発に力を注いだというのがこの井深本井さん、井深勝さんのおじいさんです。
地元の農民の方から神のように崇められていたっていうふうに。そんな記録も残ってるそうですね。
でこのおじいさんの井深本井さんっていうのは幕末愛図派にいらっしゃいましたので、いろんな方とも接点があって、ちょっとあのマニアな感じになっちゃうんですけども。
山本格磨っていう方が当時愛図派にいましてですね、この方は後に新島城さんと同社大学を越す方なんですけども。
昔大河ドラマで八重の桜というドラマがありましたけれども、そこで主人公八重のお兄さん、俳優さんで西島秀俊さんがやられた役が山本格磨さんなんですけども。
山本格磨さんに宝術を習ったりとか、いろんなことを教えおこうといったというのが井深勝さんのおじいさん。
すごいですね。
愛図版紙で文罰なのですごい武士としてもかなりの位にあった、そういう家柄だったっていうのが井深勝さんの大元です。
この中で1908年に井深勝さんは誕生されます。
生まれた場所は日光です。
日光っていう地名は全然出てこなかったと思うんですけども。
先ほどおじいさんの話をします。
おじいさんは愛知県で安城市長のような仕事をされていたんですけども。
その息子さん、井深勝さんのお父さんタスクさんという方なんですけども、札幌中学を経て東京高等工業、今でいう東京工業大学ですね。
勝見靖英
これの電気科学科っていうのを卒業して古川工業に就職をされたそうです。
古川工業っていうのは今でいうと古川電工という会社ですね。
古川電工というよりも古川工業っていうのは古川電工も生んだ当時の財閥の一種なんですけども、古川工業の流れっていうのは今回はそんなに触れないんですけれども。
例えば富士電機っていう会社だったり富士通っていう会社も有名ですよね。
そういうふうにずっと今でも大企業として脈々とあるような名門企業に当時東高大を卒業して入社されています。
日光の制度署でエンジニアとして仕事をされていたのがイブカマサルさんのお父さんでした。
優秀なエンジニアだったんですけれども、もうイブカマサルさんが2歳の頃ですね。
まもない頃30歳でこのお父さんが亡くなることになります。
お父さん亡くなりましたということでその日光は職場でしたのでそこから離れてですね。
その時のお母様、沢さんという方なんですけれども、日光からそのおじいさんがいる安城市の方に移るですね。
いわゆる都杉崎の実家に一旦行くんですけれども、当然都杉崎なので結構何ですかね。
やりにくいですよね。自分の実の親ではないので。
なので結果まあ行ったんですけれどもちょっとこう行きにくいじゃないですけれどもやりにくかったんでしょうきっと。
お母さん沢さん若いお母さんでしたので自活を求めて東京に上京することになります。
この若いお母さん沢さんなんですけれども、当時ですね日本女子大学、今でも名門女子大ですけれども、
ポンジョのですね第3期生なんですね。もうそれだけでもなんかすごい新規性のある優秀正しいおうちで、
その女子大学に入学された方っていう印象なんですけども、
それぐらいの時代に女子大学に出られたということですごく自活できるような能力を持った方でした。
日本女子大の付属の幼稚園に仕事を求めてそこで仕事をしながら当時、
いぶかまさるさんを連れて母子家庭ですね。お母さん幼稚園の先生で母子家庭で暮らしをしていたと。
その時にですねお母さんの学友、ポンジョ時代の同級生っていうのが近所に住んでいてすごく親しく交流をしてたそうです。
そのお母さんの同級生の旦那さんっていうのも当然近所に住んでるんですけども、
その旦那さんっていうのが当時法治新聞で記者をされていた野村鼓童っていう方です。
野村鼓童っていう名前って石田さん聞いたことあります?
Speaker 2
名簿がわかんないですね。
勝見靖英
わかんないですよね。じゃあ、銭形平治って聞いたことあります?
Speaker 2
そういうことか。
勝見靖英
銭形平治の原作者なんです。
Speaker 2
なるほど。
勝見靖英
当時は新聞記者さんなんですけど、その後作家になられてですね、
銭形平治取物帳っていう大人気シリーズを出してですね、
多分リスナーさんはご覧になれたことないかもしれないですけど、銭形平治っていう時代劇のドラマはもうほんと一世風靡して。
Speaker 2
そうですよね。
勝見靖英
大橋圭祐さんがやられて、もう40後半以上の人はみんな主題歌歌えますよね、銭形平治。
確かに。
そういうヒット作を作られる作家さんっていうのが近所に住んでいて、母子家庭ですよね。
お父さんのように慕っていた。そんな幼少時代を井深勝さんは過ごされていました。
Speaker 2
なるほど。
勝見靖英
その時、機械いじりがとにかく好きな子供でですね、母子家庭時代、東京に行った時にですね、
母さんっていうのは毎週のように博覧会とか博物館、上野の博物館ですかね、連れて行かれたそうです。
そこで科学への芽生えっていうのを井深勝少年っていうのは思って、その時に生涯の仕事を決めるきっかけになったというふうにおっしゃってます。
井深勝さんは当時のことを思い返してですね、当時が一番幸せだったっていうことをおっしゃってますね。
親子で毎週のようにですね、そんなところを連れて行かれたと。
Speaker 2
なるほど。
勝見靖英
ちなみにそのお母さんなんですけども、今でもですね、井深勝さんのいろんな本とかに出てくるんですけど、めちゃくちゃ美人です。
今、美しいとかっていうのちょっとルッキズム的に言っちゃいけないのかもしれないんですけども、ちょっとびっくりするぐらいの美人です。
なんですかね、モデルさんのような、なんかちょっと日本人離れした雰囲気を持った感じですね。
Speaker 2
さらにそれでいて、アクティブに時代の先を行くようなことを。
勝見靖英
インテリジェンスもお持ちという方、当然それだけですね、再職顕微のお母様でいらっしゃいますので、きっと男性を放っておかないということで、お母さんも再婚されることになります。
再婚してですね、一旦その再婚した先、神戸にお母さんだけ行かれて、一瞬ですね、井深勝さんはおじいさんのところ、愛知県の安城市に行くことになったらしいんですけれども、
なかなかですね、そこで機械いじりばっかりやっていて、勉強しないということで、このままじゃいけないということで、母親のところに連れて行かれて神戸に引っ越しをしてですね、神戸でスパルタの教育を受けてですね、お母さんインテリジェンスですからね。
そこで神戸一中という名門校に入学することができたそうです。
Speaker 2
神戸一中中学校ですね。中学校から名門っていうのは何かお受験じゃないですけど。
勝見靖英
今のね、感じですよね。
1920何年代の話なんですけども、そんな世界もありましたと。
中学時代はですね、アマチュア無性にめちゃくちゃ没頭していきます。機械いじり大好きということで。
そういう機械をいじりながらですね、行った高校っていうのが、早稲田大学の第一高等学院。おそらく今の早稲田学院ですかね。そこに入学されることになります。
勝見靖英
ちなみにこの日本橋の白木屋っていうのは今で言うと、東京にいらっしゃる方はわかるかもしれないですけども、これが日本橋っていう。
あそこですね。上の方に昔メルリリンチの後ろ幕がありましたけれども、あそこですね。
あのあたりに会社というかですね、当時は東京通信研究所っていうのを設立していきます。
めっちゃ場所がいいところですよね。
いいところなんですけども、建物はそんな状態っていう感じでした。
この東京通信研究所っていうのはどっちかというと、いぶかさんの個人企業みたいな感じですかね。
株式会社の体裁もなってないような、とりあえず7名いるんで、なんかみんな呼んで看板だけ掲げたみたいな感じです。
最初はもう何をやるのかもよくわからなかったところでですね、いぶかさんは自分の貯金を切り崩して7人のメンバーの給料を払い続けるということをしたそうです。
最初にですね、その研究所で作った製品として何しようかっていうので、もういろいろ考えたそうです。
東京やけの原ですので、なんかちっちゃいゴルフ場を作ろうかとか、そういうわけわからないアイデアも出るようなことを話していたそうなんですね。
最初にですね、やったことは千葉県のある市下町からですね、お筆木製のお米を入れるお筆をですね、大量に買ってきてですね、その底のところに電熱線を引いてですね、なんかもう電気炊飯器みたいなものを作ったそうです。
それが第1号の製品だったんですけども、全然お米が炊けずにですね、失敗で終わったと。
ソニーっていう会社の失敗の第1号だって言ってますけども、炊飯器作って失敗しました。
次にですね、同じ原理を使ってパン焼き器を作ってみました。ただこのパン焼き器っていうのは残念ながら未完成で終わりました。
電熱線を入れる製品つながりでこの電気座布団っていうのを作ったんですね。
座布団の中に電熱線を入れてあったかくなるようなやつですね。
そうしたらですね、これが結構売れたそうです。
闇市で飛ぶように売れたっていう記録が残ってます。
ただその時にですね、座布団って畳んだりするじゃないですか。
Speaker 2
そうすると電線がですね、断裂してそこからですね、よく火事が起きたらしょうがない。
勝見靖英
危なくてこの東京通信研究所で作った座布団じゃなかったみたいなんですけども、結構その電気座布団って当時流行って始めたみたいで、それが原因の火事がしょっちゅう起きてたみたいで。
Speaker 2
東京住んでて、消防署の枯れがなるとうちのじゃないかずっとビクビクしながら過ごしてたっていう記録が残ってます。
勝見靖英
そんなことをやっていたんですけれども、やっぱり江深政さんとしてはちょっとオフィスでもないな、座布団作るために作った会社じゃないぞっていう思いがあったんです。
みんなですね、じゃあ何作るかっていうときにラジオを作りたいっていうふうにみんな言ったらしいんですね、当時の7名のメンバーは。
でもラジオって当然その中に日本でいっぱいあったわけですよ。
江深さんっていうのはとにかく新しいものが作りたいですね。
世の中にないもの、だからなんかオフィスに電気炊飯器みたいなものを作ったりとか。
世の中ないものを作りたいということで、そこの設置案じゃないんですけども作ったのが、短波ラジオを聞けるようになる短波の受信アダプターっていうのを作ります。