素敵なジェンダー論を学ぶラジオキッチュ
おはようございます。スタジオキッチュの水木裕蘭です。
このラジオは、ジェンダー論に魅了され、ジェンダー論にハマってしまったスタジオキッチュの水木と
学問としてのジェンダー論を通して、様々な分野の素敵なジェンダー論を学んじゃおうという番組です。
ということで、本日はラジオキッチュ本編第2弾【ルネサンス女性美】の放送回です。
前回の本編が、約半年前に公開した脳とジェンダー編でした。
あれもなかなか資差深い内容だったと思うんですが、脳とジェンダーという
ちょっと理系チックな生物学、医学、神経科学的な話をしたんですが、今回はそこから
真反対ともいえる分野、ルネサンス、いわゆる西洋美術史なんて言われる内容ですね。
ここに関してジェンダー論と掛け合わせたお話をしていきたいと思います。
いわゆるルネサンス×ジェンダーです。
前回の内容もそうなんですけど、今回は大体前9話、8話前後ぐらいですね。
本編のエピソード数というのを予定しています。
今回の本編は台本を作って調査するのに4、5ヶ月かかっているので、
なかなかさっき言ったようにエピソード数も多いのもそうだし、内容としてもあんまり知らない分野だと思うんです。
ルネサンスって特にジェンダーについて詳しい人がルネサンスに詳しいというのはなかなかないと思うんですよね。
僕の周りでは聞いたことないです。しかも結構資差深い内容なんですよ。中身自体が。
なんというか自分で言うのもなんですけど、これが無料でポッドキャストで聞けるってなかなかすごいことだと思います。
それぐらい今回は自信のあるシリーズになっているので、前回と同様ですね。
いろいろ考えられるような、そして新しい知識を得られるような、多分知らないことが今回多いんじゃないかなと思います。
今回に関してはなかなか興味ある分野じゃないと踏み込めないような内容までさらって、ジェンダーについてまとめていきたいと思っているので、
とっても面白いエピソードになるんじゃないかなと僕自身も期待していますし、
なかなか期待を高めるとちょっとハードルが上がっちゃってあれなんで、本当にクソつまんないエピソードになるかと思うんですが、
クソつまんないなりにもですね、皆さん聞いていただけると嬉しいなと思います。
ルネサンスをジェンダー論する。
はい、ということでもう名前の通りです。
ルネサンス女性美ということで、
ルネサンス時代の芸術、美術、アートと言われるもの、これをジェンダー視点で見てみるという試みになります。
今回やるのはもちろん美術ということで表彰の話です。
ですけどどっちかというと問題提起をするというよりかはどう解釈するのか。
ルネサンスっていうものがここが問題だったとか、男女平等ではないみたいな話。
男女平等ではないということなんてそれは当たり前ですから、わざわざ言うまでもないでしょうということで、
ルネサンスって何があったんだと。
なんであんなにエロティックな女がたくさんいるんだよと。
そういうところの解釈、および背景構造、社会構造とかの話も入ってきます。
そういったものを提示できればなと思っています。
女性美というふうに言ったんですけどもちろんこれ男性美の方も見ていきます。
女性美と男性美ってすごく表裏一体的な関係だし、後で詳しく言うんですけど、
男性美と女性美ってルネサンスにはやっぱり女性美みたいなものがたくさん多いんですけど、
じゃあその昔の時代はどうだったのと。近世の始まりぐらいの出来事がルネサンス時代と言われるんですけど、
ルネサンス時代より前は一体どうだったのか。
女性美だったの?男性美だったの?どっちが人気だったの?みたいな話をした方が、
なんとなくこのルネサンスその時代、その歴史自体について詳しく、
もっと解像度を一回り二回り上げてみることができると思っているので、
もちろん男性美の話もしていきます。
そしてこれもハトリー詳しく言うんですけど、男性美というものを前提に置きながら女性美を見ていくと。
言い換えると男性美はどこへ行ったのかみたいな話。そんな話になると。
なので女性美のシリーズだよと言いつつも男性美についても見ていきます。
さっき問題提起みたいなのはしないよというふうに言ったんですが、
なんでしないかというと、そもそも問題提起みたいなのは問題ではねとか、
女性表彰のここが問題みたいな結論には僕自身はいたらなかったというのが正直な言い分というか、
女性表彰ではここが問題だよねみたいな話を、
例えばルネサンスの時代と今と関連づけて話すみたいなことは本当に簡単なことだと思うんですけど、
どちらかというとそういう結論に至るというよりかは、
こういう社会構造があって、だからこういう美術芸術作品が作られてみたいな話にしか結論づけることができなかったので、
もうここが問題なんだよみたいな話には全く至ってない。
なぜなら社会構造の話だから、そういう話ですね。
後々言いますけど、考える主体の精査だったり、男性中心社会、支配者層と言われるカテゴリーかな、
そういうところの話だったり、結論がそういう結論に至らなかったので、
ここが問題だよねみたいな話は一切出てこないということです。
そこが聞きたかったみたいな場合は申し訳ないんですが、今回はその話はしないです。
というか僕にはできないです。
今回のシリーズを通しての一番大きな問い、僕は何を解き明かすためにこのルネサンス女性美について色々調べたのか。
根本的な大前提となる問いは、ルネサンス時代の絵画って、なんであんなにエロティックな女ばっか描いてるんだ。
皆さんは思いませんか。ジェンダー論というとルネサンスはすごく遠い分野の話と思われがちなんですけど、だからこそですよね。
なんであんなにエロティックな女ばっか描いてるの。
もっと詳しく言うと、特に裸の女性、裸の女神ですね。
聖人も含みます。聖人というのはキリスト教の中における聖人ですね。だからマグダラノマリアとかも1ミリぐらいは出てくると思います。
なんでここに着目したいかというと、昔は女っていうものが美しいものとはされていなかったんですよ。
具体的に古代ギリシャにおいては男性の肉体美の方が賞賛されているというか賛美される。いいよねみたいな美しいよねみたいな感じで扱われていた。
男の場合は裸の石像で、女の場合は着衣のまま服を着たままの石像が作られていたんだと。
皆さんもよく見たことあるんじゃないかなと思いますけど、いろんな男性聖人裸体像が作られていて、円盤投げのやつ、古代ギリシャといえばみたいな、円盤投げをする男性像あるじゃないですか。
すごい体のプロポーション、手足が長くてね、筋肉がムキムキで、程よい筋肉質な感じの体で円盤投げをしようとしている銅像という石像があるじゃないですか。
あれとかまさにそうなんですよ。ああいうのが賛美された、そんな時代だったんですよ。裸体が登場するのは男が先。
その時の女の石像は着衣だった。
じゃあ女性の裸体像がいつ出てきたかというと、これは紀元前4世紀ですね。4世紀といえば、詳しい方はわかると思います。
マケドニア王国がギリシャを統一して、アケベネス朝を滅ぼし始めた、アングライの時代ですね。
いわゆる古代ギリシアの終わりの時期です。後でこれも詳しく言うんですけど、古代ギリシャっていうのは、いろんなアテナイとかスパルタとか有名なポリスがいろいろあって、
その後にマケドニアによるギリシャ統一があって、その後ローマによる侵略を受けてローマの一部になるっていう歴史を歩んでいますので、そんぐらいの時代ですね。
ヨーロッパで初の女性裸体像は、プラクシテという人が作ったクニドスのアフロディーテという作品です。
ネットで調べると多分wikipediaが出てくるはずなんですけど、これが最初の女性裸体像です。紀元前4世紀に作られたギリシア初の女性裸体像。
で、同じ潮流の作品で言うと、ミロのビーナスが有名ですね。これはクニドスのアフロディーテよりかは全然有名だと思います。
このミロのビーナス作者がですね、アンティオキアのアレクサンドロスという人ですね。
アンティオキアのアレクサンドロス、だからレオナルド・ダ・ビンチと同じような感じです。
ビンチ村のレオナルドくん。レオナルド・ダ・ビンチの名前有名ですけど。
レオナルド・ダ・ビンチのことをダ・ビンチという人はにわかだみたいな話ありますけど、どうでもいいんじゃないかなと思うんですけど。
今回の場合もアンティオキアのアレクサンドロスが作ったミロのビーナスですね。
これは同時代の潮流と言ったんですけど、あるより2世紀後で、紀元前2世紀に作られた女性裸体像です。
けどですね、安心してください、履いてますよということで、これ女性像の裸体とは言ったものの半裸なんですよ。
スカートは履いてます。スカートというか正確に言うと布ですね。
当時スカートないですから、布は腰に巻いてるみたいな感じです。
でもこれがいわゆる女性の裸体像の始まりの部分だと、そういう話ですね。
なんで裸体像は男の方が先だったかと言い換えると、古代ギリシャの男性裸体像は何を表しているのかというと、
これはまんま古代ギリシャの社会を反映していると、そういうふうに言えるんですよ。
そういう話ですね。ちょっとここで補足をさせてください。切り替わっているという表現なんですけど、これ別に研究者の意見とかどこかの本に書いてある主張とかから抜粋したものではないです。
西洋美術史をジェンダー視点で捉え直した僕独自の表現で使っています。実際に切り替わっているっていう表現が適切かどうかは分かりません。
うちに美術史専門じゃないし、なんか学があるわけでもないので本当に分かんないですけど、今回の問い設定としては最適な設定だなと、こういう言い回しをするのがベストだなと思ったので、今回はこの表現を用いています。
何かあっても異論は認めません。勝手に言ってるだけだと思ってください。お願いします。すいませんね。そしてですね、これまで難しい話というか、昔の話をする感じにはなるんですけど、もちろん現代の表彰というものとのつながりも考えれるかなと思っていて、
これも後ほど説明しますが、エロティックな女が描かれるにはある一定の条件があるんですよね。描かれる場所だったり、その社会の規範とかルールとか常識だったりっていうのが何となく一般法則というか何か条件ですね。条件は何となく分かってきたので、
そういう条件が現代でどう発動するのかっていうのを考えると、現代の表彰のいわゆるエロティックな女みたいなものは何となく解明できるんじゃないかなと思います。
では早速ここからはちょっとルネサンスについて、概説というか、ざっくり洗い、前段階としての説明をしたいかなと思います。
まずですね、ルネサンスが何かご存知ですか。ルネサンスってどういう意味か知ってますか。いわゆる再生とか復興とかいうふうに言われるやつですね、ルネサンス。
ルネサンスの醍醐味というか何が起こったかっていうと、いわゆる古代文化の復活ですよね。
それまでキリスト教が定着した社会において、この芸術作品というのもいわゆるキリスト教を題材にした、それに準拠した作品というのが多く登場していたのに対して、
ルネサンス時代に入ると昔の文化、いわゆる古代ローマとか古代ギリシアの文化、さっき説明したアフロディーティとかね、ああいうのが描かれたりしていくんですよ。
だからそういう意味で一度失われた文化っていうのが再生される、復興されるという意味でルネサンスだというふうに言うんですが、実体はそうでもないかなというふうに思いますね。
というのもローマギリシア文化みたいなもの、古代文化っていうのは、ルネサンス以前の段階、中世においてもサブカルみたいな感じで存在はしていたんですよ。
あえてちょっとカッコつけて言うんだったら、ローマギリシア神話趣味みたいな、そんな感じですね。
なのでキリスト教っぽくない肉体的な表象とか、そういうのも全然存在していました。
さらに付け加えるとルネサンスって、皆さんが知っている14世紀イタリアのルネサンス以外にもあるんです。
あのルネサンスより前にルネサンスってあるんですよ。
ちっちゃいルネサンスがね。
それは9世紀のカロリング朝ルネサンスだったり、10世紀のマケドニア朝ルネサンス。
あとはスペインとかあとはイタリアぐらいで行われた、ちょうど十字句の時期に行われた12世紀ルネサンスとか。
この場合のルネサンスっていうのは、いわゆる古代文化を取り扱った、それを復興していこうよっていう芸術運動、キャンペーンになるんですけど。
こういったルネサンス、ちっちゃいルネサンスは過去にも何度か起こっているんです。
その上でのあの14世紀イタリアのルネサンスなんですよ。
皆さんが知っているミケランジェロみたいな、ああいうやつね。
なので、再生復興という表現が適切かと言われたら、まあ初学者にはそうでいいかもしれないけど、実態としてはあんまり正確じゃない表現だよねというふうに言われています。
そしてさらにですね、西洋文化の3大要素というのを説明したいと思います。
これはヨーロッパについて学ぶとき、またはヨーロッパの歴史とか西洋史みたいな本を読もうとすると、どのレベルの本にも必ず書いてあることだなと思うんですけど、西洋文化のヨーロッパ文化を構成する3つの大きなコンポーネントがあると。
それはキリスト教、古代ローマ文化、ゲルマン文化だと。
なんとなくわかりますかね。
キリスト教と古代ローマとゲルマンです。
この3つが、しかもすごく異質な、相入れない矛盾したこの3文化が混ざり合う、接中しあった形で生まれたのが今のヨーロッパなんですよ。
これは後で説明する歴史からもわかるんですけど、こういった背景があってルネサンスが起こっていくんだよというのをわかれば、なんとなく理解度も上がるかなと思いますね。
さらにはキリスト教に着目すると、ネオプラトニズムという考え方が、ルネサンスの特にフィレンツで盛んに取り上げられた話題ではあるんです。
ネオプラトニズム、シンプラトン主義というふうにも訳されますね。
いわゆるカトリックとギリシャ哲学というのを統合しようと、それを接中しようというふうな考え方がネオプラトニズムです。
さっき言ったようにフィレンツェ、だからルネサンス期のメディチケですね。
あのあたりで広がった考え方です。
プラトニックラブみたいなね。
何言ってるかわからなくていいんですよ。まだ何言ってるかわからなくていいんだけど、いわゆるプラトニックラブによって神の領域に近づくんだと。
なんかこうスピリチュアルに聞こえますか。
でもこれがネオプラトニズムといって、カトリックとギリシャ哲学の融合、というか融合しようとしたそういった考え方が生まれたり。
こんな文化的背景があってルネサンスが始まっていくんですよね。
さあ、ということで、今回はこんな感じにしとこうかなと思います。
詳しい説明はね、いろいろ今回説明したこととか提示した問いとかを解決していくのは次回からやっていきたいと思います。
で、ちょっと次回からのお品書きについてなんですけど、
まずキリスト教とかゲルマンとか古代ローマっていうこの三大構成要素があると話しましたよね。
で、こういうのを受けた上でのルネサンスなので、そこを分かるためにはまずヨーロッパ史を勉強する必要があるなと思って。
なのでまず最初に次の放送会からヨーロッパ史について話します。
古代、そして中世、前期、中期、後期、そしてその後にルネサンスがあるという形なので、この古代中世のヨーロッパの歴史についてしゃべります。
で、ここに関しては、もうヨーロッパ史とかが詳しい人は飛ばしていただいて結構ですけど、
いわゆる一般書とか教科書とか、なんていうか、高校世界史とかでやる内容なので、
まあ忘れちゃったよとかあんま詳しくないよっていう人は絶対に聞いた方がルネサンスって何だろうなと。
その上での女性美とかキリスト教の聖母マリアの話とか、
そういうのがわかってくると思うので、ぜひ聞いて欲しいんですけど、もう詳しいよという方に関しては、もう知ってる内容をたらたらしゃべられるだけだと思うので、
まあ苦痛かなと思うので、全然飛ばしていただいて結構です。
ただ次回の放送会については、このヨーロッパの古代中世のヨーロッパの歴史について話します。
で、その後ルネサンスの話をします。
そこからルネサンスかけるジェンダーという話をしていきます。
かなと思うので全然飛ばしていただ いて結構ですただ次回とその次回
もヨーロッパ誌についてまずお 話をしますでその後ルネサンス
の話をしますそこからルネサンス かけるジェンダーという話をして
いきますなのでジェンダー論の 話に至るまでちょっと前提がヨーロッパ
話だったりルネサンスについて みたいなやったり前置きが少し
あるのでけどここが分かってない といくらジェンダー論だという
意味でルネサンスかけるジェンダー の話を聞いたとしてもちょっと
何が言ってるか分からないと思 うしその前提を知った上でのルネ
サンス女性日の話を聞けば本当に 解像度が上がるし何が起こってる
のかというのが本当によく分かる と思うのでぜひルネサンスについて
の回とヨーロッパ誌の回はぜひ 聞いてほしいですという感じ
で進めていきますということで 今回はちょっと導入の回ですが
これからルネサンス女性日について 見ていきたいと思いますそして
もう一回言いますけど今回提示 した問いがありましたねルネサンス