生まれか育ちか(Nature or Nurture)。脳は一生を通じて変化し、種々の外的要因の影響を受けます。ならば、女性である経験・男性である経験もまた私たちの脳を変え得るのでしょうか。このようなことを理解することは、ジェンダーの理解にも繋がります。そんな脳とジェンダーの関わりを、脳の基礎性質から見ていきましょう!




【今回の内容】

先天的なものなのか/脳の可塑性/女性である経験とその影響/ジェンダーの元々の意味"文法性"/ジェンダーの影響/脳と行動、行動と脳/言語能力の性差




【参考文献】

アンジェラ・サイニー『科学の女性差別とたたかう 脳科学から人類の進化史まで』東郷えりか訳、作品社、2019年

サイモン・ルベイ『脳が決める男と女 性の起源とジェンダー・アイデンティティ』新井康允訳、文光堂、2000年

ダフナ・ジョエルほか『ジェンダーと脳』鍛原多恵子訳、紀伊国屋書店、2021年

ポーラ・J・カプランほか『認知や行動に性差はあるのか』森永康子訳、北大路書房、2010年

リーズ・エリオット『女の子脳 男の子脳 神経科学から見る子供の育て方』竹田円訳、NHK出版、2010年

新井康允『男脳と女脳 こんなに違う』河出書房、1997年

竹内謙彰「空間能力の性差は生得的か?」『心理科学』第16巻第2号(1994)

田中冨久子『脳の進化学 男女の脳はなぜ違うのか』中公新書ラクレ、2004年




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Summary

脳の可塑性とジェンダーの関係性について、脳の特徴や精査が生まれつきのものかどうかを検証しています。脳は仮想性を持ち、経験や新しい作業によって改変されることが分かっています。また、ジェンダーの影響が脳に及ぼす可能性も考察されています。男性と女性の言語能力についての実験結果と推測が紹介され、現在の研究では言語処理における男女差はほとんど認められないという結論が出されています。実験結果からは、男女差の原因がわからないことが分かっています。言語能力とニューロンの密度の関係も偶然の一致かもしれないため、成人の研究ではなく子どもの研究を行う必要があります。

脳の可塑性と仮想性
おはようございます、STUDIO Kitschの三月裕蘭です。
さあ、今回は前回からの続きですけども、脳にジェンダーはあるのかという問いに本格的に入っていくところですね。
まず最初に見ていくのが、脳の特徴とか精査というものが、それが生まれつきのものなのか。
生まれつき特徴を持って、精査を持って生まれてくるのが私たちの脳なのか。
ここを見ていきたいと思います。
まず最初に、脳の精査はすべて正徳的だと思いますか?
これは前々回か前々々回にRATの実験を説明しましたよね。
RATにストレスを与えたりすると、オスの特徴とメスの特徴が反転したりするというところを説明しましたよね。
で、あそこで行った時にすぐストレスを与えたり、そういう環境要因とかで脳が変化してしまうという特徴を説明しました。
というのを思い出せばなんとなく答えがわかりそうですよね。
そうです。脳の仮想性というものを見ていきたいと思います。
脳の仮想性、難しい言葉ですけど簡単です。
仮想性というのは、変化する性質のことを仮想性と言います。
難しく言うとですね、仮想性って物理用語で、変化する性質だと思ってください。
脳というのは、配線が固定された機械とは違ってですね、極めて柔軟で、さらに私たちの一生を通じて変化するものなんです。
そういう性質を持っているのが私たちの脳なんです。
例えば、ロンドンのタクシー運転手の人を例にします。
ロンドンのタクシー運転手、多分超忙しいでしょうけど、ロンドンのタクシー運転手の人は、
カイバという部分が、脳のカイバという部分が、めちゃめちゃ大きいんで、体積が普通の人に比べてすごく増大しているんですね。
カイバっていうのは、空間認識能力に欠かせない精神構造体のことなんですけど、ここのカイバがめちゃめちゃでかいんです。
つまり、ロンドンのタクシー運転手、毎日ロンドンの街を駆け巡る。
街のスポットとか道をどんどん覚えていくにつれて、その空間能力を司るカイバっていうのがどんどん大きくなってきているわけです。
つまりこれは、その人の行動によって脳が変化しているということです。
それは何年もやったら変化するんじゃないかと思われますけど、実は毎日15分だけの運動をさせるだけでも脳って変化するんですよ。
これ面白い実験があって、毎日15分、手の親指とその他の決められた指をくっつけるような依頼をとあるグループに依頼したら、この動きをするときに活性化する大脳皮質の部位が増大しました。
大きくなったんです。
つまり毎日15分変わった指の運動をするだけでも脳っていうのは変化するんです。
簡単に変化するんです。
これが脳の過疎性ということ、脳の変化する性質のこと。
度重なる経験や新しい作業を学ぶことが人の脳を改変させるということ。
脳の過疎性とジェンダー
じゃあ女性である経験もまた脳を変えるのだろうか。
こういうことが思い浮かんできますよね。
つまりここで言いたいのは脳の特徴っていうのが一切正徳的でもなんでもないということです。
厳密には違うんですけど、脳の特質とか特徴っていうものはもちろん生まれつきのものもあるんですけど、
それは環境に左右される部分も非常に大きいということです。
とすればですね、例えば成人男性とか成人女性を比べてここに精差がありますよと。
男性と女性ではここがの大きさが違いましたとか、薄さ厚さが違いましたとか、そういう実験データが出たとします。
そしてそれに対して私たちは男の人と女の人って脳が違うんだとか、
メディアが男性の女性と異なるみたいな記事を出したとします。
だがちょっと待ってよと、過疎性っていうのがあるんだと脳には。脳はすぐ変化しちゃう。
そうならば成人の脳に現れる精差っていうものは過疎性っていう性質が説明してくれるんじゃないか。
って思いませんか?
成人男性、成人女性を対象とした実験が示した精差っていうのは、
それが先天的なものなのか、環境的な影響を受けた結果のものなのか、ここはわからない部分になってくるんです。
つまり私たちが科学のレポートとかその実験、科学の実験、特に神経科学とかの実験、脳科学ですね。
神経科学の実験の関するニュースを見たとして、こういうふうな男女差がありました、精差がありましたって書いてあったとして、
私たちは普通に生物学的なことだから、それがあたかの生まれつきなもので見えてしまうけれども、
それは何かの環境要因、もしくは女性である経験とか男性である経験とか男性であるがゆえにする行動、女性であるがゆえにする行動が影響して変わってしまった脳のその後の姿なのかもしれない。
それを私たちは見ているのかもしれない。
そしてその実験はその後の姿を私たちに男女差として提示しているのかもしれないとも考えることができるので、
一概に科学が示す、特に神経科学が示す脳の精差って絶対に正徳的なものかと言われたら、そうじゃないということです。
つまりジェンダーの影響を受けている可能性があるということです。
ジェンダーの定義と影響
さあまずそのジェンダーの影響を受けるかどうかを検討していく前に、まずジェンダーについて整理していきたいと思います。
ジェンダーという言葉の定義を知らない人はほぼいないと思います。
だってさっきやったから、さっきというか、いつかな。
第何回目か2、3回目かどっかにやったはずです。
ジェンダーっていうのは社会的な性、文化的な性っていうふうに呼ばれたりします。
ちなみにジェンダーっていう言葉はいつから出てきた言葉なのかっていうと、
もともとは社会的な性とか文化的な性を表す言葉ではなかったんですね。
もともとは文法用語なんですよ。
というか文法性というものを表す用語でした。
日本語にはないんですけど、例えばドイツ語とかには名詞に性別があったりします。
女性名詞、男性名詞、中性名詞っていうふうに名詞に性別があるんですよ。
例えばドイツ語の図書館、ディ・ビブリオテイクって言いますけど、
ディ・ビブリオテイク、この単語は女性名詞です。
図書館というのは女性名詞。
逆にドイツ語の犬はデア・フンツ。
これ犬って言うんですけど、このデア・フンツは男性名詞です。
そして車、ドイツ語で言うとダス・アオ・トー。
ダス・アオ・トーっていうのは中性名詞です。
このようにドイツ語とかのいわゆるゲルマン系の言語とかロマンス系の言語、
フランス語とかにも名詞に性別があったりするんですよね。
フランス語には確か中性名詞はないですけど、女性名詞、男性名詞はあります。
こういう名詞の性別を表すのは文法性という風に言って文法上の性別のことを表す単語がジェンダーだったんです。
この名詞のジェンダーは男性、この名詞のジェンダーは女性。
だから例えばディ・ビブリオテイクのジェンダーは女性とかね。
こういう風に使っていた言葉が元々のジェンダーという言葉でした。
そしてジェンダーはですね、それから転じて男女にふさわしい特徴という風なものを示すようになっていきます。
つまり男らしさ、女らしさ、社会的文化的な性のことです。
これを表すようになってきたんです。
そして現代ではそこから飛躍してジェンダーというのは権力のアクセスのこととか、他者との関係とか人生のね、所属面に影響する。
その社会体制とかも表したりしますよね。
どんどんどんどん意味が膨れ上がってきているジェンダーですけど。
ここで使うジェンダーは社会的文化的な性とかって思ってもらって大丈夫です。
では典型的なジェンダーをいくつか紹介しておくと、
例えば男性と関連付けられた特質とかは強さとか強固な意思、そして競争心とか攻撃性とか。
こういうのが男性と結びつけられてますよね。
逆に女性と結びつけられたのは弱さ、優しさ、親切心、感受性、温かさ、共感、面倒見なさとか。
これはなんか女性と結びつけられているわけです。
こういうのを社会的文化的に作られたジェンダーというふうに呼ぶわけです。
ジェンダーの意味を確認した上で、実は筋肉量の男女差というのはジェンダーの影響を受けているかもしれないというふうに呼ばれています。
実は競争に参加することでテストステロンの分泌量が上昇するんです。
このテストステロンというのはいわゆる男性ホルモンと呼ばれるやつですけど、この血中濃度は競争とかのいわゆる外的な要因によって変化することが知られています。
そして競争というものは男性には積極的な参加が望まれ、女性には不参加が期待される。
そんな状況がありますよね。
つまりここにはジェンダーがありますよね。
競争に関するジェンダーがあります。
このジェンダーのゆえにテストステロンの分泌量が分かれてしまう。
男性には積極的な競争に参加が望まれて競争に参加して結果テストステロンの分泌量が上がる。
そして筋肉量が増えるとか。
女性には不参加が望まれて女性は競争に参加することができなくて結果テストステロンの分泌量が下がり筋肉量が落ちるとか。
そういう状況があり得るんです。
なぜなら競争することでテストステロンの分泌量が上がるから。
そして競争にはジェンダーが結び付いているから。
言語能力における男女差の実験結果
ということですね。
さあここからは実際の男女差がよく見られるようないろんな能力について過去に行われた実験とか
最近の言説とかを紹介しながらそこにジェンダーが絡まっているのか。
それはジェンダーによって変化するものなのかっていうのを見ていきたいと思います。
まずはですね言語能力です。
言語能力。
基本的には女性の方が言語能力が高くて男性の方が低くてみたいなのが続説としてありますよね。
これ実際に続説だけじゃなくて科学界にもそういう主張って存在するんですよね。
例えば一昔前に流行った本がありましたよね。
話を聞かない男、地図が読めない女っていうね。
これだいぶ流行りましたよね。
あれに書いてある内容はだいぶ嘘なんですけど。
今からすればとんでもないデタラメがたくさん書いてある本なんですけど。
ああいうのが流行ったりしてね。
言語能力の差っていうのは基本的に女性の方が高くて。
そのゆえんはそれこそ一番有名な実験をこの後紹介するんですけど。
簡単なやつで言うと、
例えば1日に話す単語数語位数が違う。
女性は1日2万語、男は1日7千語しか話さない。
ほら言語能力違うでしょっていうふうに言ったりする言説があるんですけど、
これも思いっきりの嘘でございます。
残念ながら嘘でございまして、
基本的に1日に話す語位数とか単語数っていうのは今でですね、
基本的に変わらないというふうに言われています。
実際にはそんなことないわけです。
とはいえですね、
例えばこれはアメリカのSAT、
共通テストみたいなやつですね。
共通テストって言って通じないかもしれない。
センター試験ですね。
アメリカのセンター試験で、
女子の方が国語だから向こうの英語の点数が高いとか、
そういう結果が出てるらしいんですよね。
なんとなく僕らの実感、
生きててなんかいろいろ聞くとか実際に接して分かったりする感覚としても、
なんとなく女性の方が男性よりは言語能力高いんじゃないかなって思うのがありますよね。
そういう機会がよくありますよね。
じゃあここを実際に言語能力が高いのかどうか、
もしくはなんとなく高いと思ってしまうのはなぜなのか。
そしてそこにはジェンダーが絡み合っているのかっていうのをここから見ていきたいと思います。
MRIを用いたシェイビッツ夫妻の実験
一番有名な実験があります。
それはシェイビッツ夫妻のMRIの実験というものがあります。
シェイビッツ夫妻という人たちがMRI、
細かく言うとFMRIというものを用いて、
様々な言語処理タスクを行わせて精査を調べたという実験がありました。
この実験によると男の人の方が左半球が活性化して、
女性は両半球が活性化したと。
それで女性の言語能力の方がどうたらこうたらみたいな言説が登場し始めて、
これは当時メディアにも大分大きな話題を呼んでいて、
大分取り上げられていて、
例えばニューヨークタイムズが当時出したこの記事、
この実験についての記事の見出しは、
研究者は語る。男性と女性とでは脳の使い方が異なる。
というふうにニューヨークタイムズの見出しで出たり、
結構半球を呼んだそうで、逆にこれが一般の人にも結構知れ渡って、
これを根拠に未だに女性の方が言語能力高いというふうに思っている人が結構いるらしいですね。
ちなみにこの研究はですね、その後追試が行われていて、
実際に正しいのか、再現性がある実験だったのかということを追試が行われていたんですが、
その結論としては言語能力に精差はないという結論が追試で出ました。
追試の方法としては、このようなシェビツ夫妻のような実験が26個あって、その26個を比較検討します。
つまりこの26個の精差に関する分析を分析したんですね。
メタ分析って言ったりしますけど、分析を分析する。
この26個の研究をメタ分析して調査した全ての研究を総括すると、
目立った男女差はないということがわかったそうですね。
現在わかっていることとしては、左右の脳を使った言語処理方法に男女差というのはわずかしか認められていなくて、
非常に特殊な作業を行った場合のみ男女差が認められるということです。
ちなみに左右の脳といったのは、このシェビツ夫妻の実験が脳の使い方、
左右の脳どっちを使うかとか両方使うかで男女差が出ますよというふうに言って、
結果としてその結論として女性の方が言語能力かという結論を出していたので、
現在わかっていることとしては、左右の脳を使った言語処理というのは男女差がほとんど認められないということです。
この研究がニューヨークタイムズとかに注目を浴びたわけですけど、
当時出たこの研究に対して日本の神経学者の新井康政という人は辞書の中でこう述べています。
男女差がはっきりと認められたのは3番目のテストであり、課題が黙読に近いテストなので、
発語の活動と関係していると考えて良い。
女性は右半球も使って喋っていると推測され、右半球の働きが女性の言葉の流暢さに現れているのではないかと思われると述べており、
これはあくまで推測であるよということを明示して断言はしていないという状況なんですね。
ただしメディアは断言をしてしまったので、それが僕らに伝わってきているので、
メディアと同じような受け取り方はしていないんですね。
そもそも研究というものは発見された事実を公表することと、
それに対する研究者自身の推測を提示するこの2つの側面があるんですよね、研究というのは。
言語学や歴史学とかの他の人文学の分野においても、
研究者の推測というのが重宝されることはもちろんあります。
例えばドイツ語とフランス語と英語の歴史的な連環の形とか、
それこそさっきの文法性の話をドイツ語とフランス語と英語で確かめてみて、
こういうことなんじゃないかな、昔はこういう風な形だったんじゃないかなという風に思いますみたいな、
もう昔のことだから分からないけど、そういう推測は大事ですね。
という側面も言語学にあるし、歴史学においては、これは俗説かもしれないけど、
日本人イコールフェニキア人説とかね、あれも一種の推測ではあるんですよね。
ほぼ違うかなみたいな、でも実際そうかもみたいな、そんな感じも歴史学の推測ではあるんですけど、
こういう推測が研究というものにおいて大事なのは当たり前のことです。
推測なしに研究というのはできません。
ただしですね、ことジェンダー研究においては、この研究者の推測というのがあたかもそれが生物学的な事実のように扱われて、
社会的差別の醸成や、もしくはその正当化に使われたりする、利用されたりするということがあり、
ここは他の学問の推測とは異なって、私たちが気をつけなければいけないところではあるんです。
ここはジェンダー研究と他の学問で全く異なる場所です。
というのが、一番有名な実験、MRIを用いた実験ということでした。
さあ他にもいろいろな実験があります。
他の実験と推測
言語屋のニューロンの数を調べてみましたという実験があります。
これですね、言語屋、脳にある言語屋のニューロンの密度を調べてみたら、男性より女性の方が11%高かったそうです、密度が。
しかしこの研究というのは、たった9つの脳しか検討していないんです。対象としていない実験で、
これはこの研究を行った研究者自身も強調している通り、確実性に欠けていて、今後追試が行われるべき、別の人が検討すべきところだというふうに言っています。
ちなみにこの実験に関しては、ニューロンの構造を研究する上では、
死体から採取されたサンプルを用いる以外方法がなくて、どうしてもこの3分の数が少なくなってしまうというところがあったそうですね。
あとは受状突起の長さが男女で違うから言語能力が男女で異なるんだという実験もありました。
受状突起というのはニューロンの微細な突起のことです。
そして他のニューロンからシナプスを受容する受容体の部分です。これが受状突起ですね、という部分になります。
実験結果としては、言語やにおける女性の受状突起というのは男性よりも長いんだということがわかった。
つまり他のニューロンからのシナプスを受容しやすいんだということが実験結果で明らかになりました。
そしてこの実験ではですね、学歴と受状突起の長さにも相関があるということが証明されました。
つまり大卒の受状突起は高卒よりも長く、高卒の受状突起は高校中退よりも長かったんです。
だがしかし、この実験の被験者っていうのは、男性女性両方いましたけども、もしかしたらこの実験の被験者の女性たちは男性よりも高学歴だっただけかもしれない。
これがどうやら明示されていなかったようで、よくわからないところなんですよね。
成人と子どもの研究
女性だから受状突起が長い、だから言語能力が高いのか、もしくは学歴が高いから受状突起が長くなったのか、ここはわからないという実験だったそうですね。
さあここまで見てきた3つの実験はすべて成人女性、成人男性を対象に行われた実験でした。
成人女性や男性を比較した研究って、実は問題点が一つあるんです。
それはこのような実験からは、男女差の原因が何なのかわからないということです。
例えば、女性は生まれつき言語へのニューロン密度が高い、だから男性よりもおしゃべり、もしくは女性は生まれてから死ぬまでおしゃべりの経験量が豊富なのでニューロンの密度が高くなるのかもしれない。
この2つとも考えられるんですよ。
なぜなら成人だから。
もうある程度の経験、人生経験を積んでいるから、そこで何かの環境要因を受けて脳が変化して、その結果それが精査として現れているのかもしれないということ。
つまり言語へのニューロンの密度が高かったとて、その原因が何なのかがわからないということですね。
例えば、爪にマニキュアを塗ったり、子育てをしたり、スーパーで買い物をしたりする、そういう経験がニューロンの密度を高くしているのかもしれない。
そしてそれはニューロンの密度が高いのは言語能力とは無関係なのかもしれない。
女性の言語へのニューロン密度が高いことと俗に言う言語能力が高いこと、発話流暢性とか読解力とか作文力のことですね。
その言語能力が高いのは偶然の一致で原因は全く別のものなのかもしれないということが考えられるわけですね。
つまり、科学的手法によって示された精査というのは、必ずしも正徳的な精査を意味するというわけではないということです。
なぜなら、成人を見てもそれまで生きてきた経験の中で何かの環境要因によって脳が変化している。
それこそ爪にマニキュアを塗るとかスーパーで買い物をするとかいう経験によってニューロンの密度が高くなる。
それは女性に多い。マニキュアを塗るのが女性に多い。
女性の方が言語能力が高い。
そこがなぜかニューロンの密度という中間因で結びついてしまっているのかもしれない。
というわけですね。
だから成人を研究しても拉致が開かないんですよ。
原因が何なのか分からないその精査の。
ここで確かな真実を得るために見るべきは子どもの研究です。
ということで次回は子どもに対する脳の精査研究。
そしてその言語需要、言語能力に関する子どもに対する実験を見ていきたいと思います。
こうして言語能力というのが正徳的なものなのかどうなのかというのを明らかにしていきたいと思います。
言語能力と空間能力の精査
そしてさらに次回はその後、言語能力が女性の方が高いと言われるのと同じような感じで、
空間能力は男性の方が高いよね、空間把握能力というか空間認知能力と言われるやつは男性の方が高いよねと言われる、
その空間能力についても正徳的なものなのか、その精査が正徳的なのかというところを見ていきたいと思います。
ということで今回はこの辺ですね。次回の配信をお楽しみに。
27:09

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