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Speaker 2
こんにちは、レンです。サイエンマニアはあらゆる分野のゲストを招き、ディープでマニアの話を届けるポッドキャストです。
今回のゲストは、時間栄養学の時間からニッタリエさんです。よろしくお願いします。
Speaker 1
よろしくお願いします。
Speaker 2
今回はポッドキャストコラボということで、時間栄養学のお話をいろいろと聞いていきたいと思います。じゃあ最初に自己紹介をお願いします。
Speaker 1
ニッタリエです。時間栄養学の時間というポッドキャストを配信していて、もともと管理栄養士って言ってたところから、夜型なので体内時計がめちゃめちゃ狂って、これはダメかもしれないみたいな時もありつつの。
なので、すごい体内時計と栄養って大事なんだなって思いながら研究をしています。
Speaker 2
これ、自分が狂っちゃったからやろうってなったんですか。
Speaker 1
大平 それも大いにありますね。
Speaker 2
そう、それ面白いですね。いいつかみたいな。自分で管理しようみたいな。
Speaker 1
大平 そうそうそう。課題感もあったのもありますけど、でもそもそもこの時間栄養学っていう新しい学問ができたっていうことにすごい最初びっくりしたんですよ。
Speaker 2
うーん、どうやって知ったんですかこれ。
Speaker 1
大平 これはたまたま本屋さんで見ました。
Speaker 2
そうなんだ、本で。
Speaker 1
大平 私が管理栄養士を取得したときはその時間っていう概念全くなかったんですよ。
Speaker 2
新しい概念ってことですね。
Speaker 1
大平 そうなんですよ。本当ここ最近10年ちょいぐらい言われ始めた新しい概念で、栄養学って何をどれだけの量食べたのかで計算していくんですけれども、
でもそれが人間って体内時計を持っていて、寝たり起きたりを繰り返すだけじゃなくて、何時に消化液が一番出やすいとか、記憶力がお昼の12時にピークになるみたいなそういったリズムを持っているので、
そう、なのでタンパク質を筋肉をつけるために食べるには同じ量であっても夜より朝食べた方がつきやすいよみたいなことがやっとわかってきたみたいな新しい概念で。
Speaker 2
いやーこれ結構でも盲点だったんですかね、なんかそりゃそうじゃそうだよなみたいなとこもあると思うんですよ。
Speaker 1
大平 そう、でもマジ盲点でこれ栄養士からすると。
Speaker 2
いやーそうなんだ、栄養士からして盲点なんだ。
Speaker 1
大平 そう、だから何をどれだけの量だけでよかったと思ってたのにみたいなのがひっくり返るっていうのは結構根本ひっくり返ってるので、大げさに言うとなんか天動説と地動説みたいなそういう根本から変わっちゃったぐらいの、そんなにの衝撃だった。
Speaker 2
そんな衝撃だったんだ。
Speaker 1
大平 そう、マジかーみたいな。
Speaker 2
時間というファクター、でもそれだけ実際大事ってことっすよねやっぱり。
Speaker 1
大平 いやそうなんですよ、なんか同じケーキ食べるでもお昼に食べたら太りにくいんだったらそうするよみたいなところあるじゃないですか。
Speaker 2
いやーほんとそうっすよね。
大平 うん。
高電タイムいつだみたいな。
Speaker 1
大平 そうそうそう。
気になるしな。
大平 しかもね、結構数値とか見るとマジで効いてるみたいなのが分かっちゃったりすると絶対やりたいみたいな。
Speaker 2
うーん。
Speaker 1
大平 それでなんかむちゃくちゃ可能性感じてしまって、で社会人になってからだけども、大学院はいつか行きたかったから、それで進学したっていう感じです。
Speaker 2
へーそうなんだ、そこ、じゃあ一回管理栄養士のまあ多分資格取ったわけですよね。
Speaker 1
大平 ああです、国家資格頑張って取って。
Speaker 2
実際じゃあその時は時間みたいなものってそんなになかったってことですか?
Speaker 1
大平 ああゼロです、一切ない。
Speaker 2
ゼロ、完全にゼロなんすか。
Speaker 1
大平 そう、完全にゼロ。
Speaker 2
ああそうな、それだけ量だけみたいな。
Speaker 1
大平 そうそうそう、だから衝撃だったんですよね。はーってそんなことがあったのかみたいな。
Speaker 2
なんかこの時間っていうファクターが大事になってきたらその管理栄養士の仕事も変わってきそうじゃないですか。
Speaker 1
大平 そうなんですよ、なので今管理栄養士さん自体もね勉強したいって興味ある人すごい増えていて。
Speaker 2
ああそうなんだ。
Speaker 1
大平 そう、で国家資格のところでも体内時計の話が出題されるようになってきてますね。
Speaker 2
おーもう変わってるんですね早速。
Speaker 1
大平 来てます来てます時代がみたいな。
いやもうなんかめっちゃ論文アップデートされたら管理栄養士勉強しないといけないみたいな感じですよねきっと。
大平 そうなんです、まあただ人に応用するっていうところまでまだ研究が追いついてないところもあって。
大平 まあ細胞レベルとかねマウスで言われてるけど実際人ではどうなのみたいなところまで言えてるものがまあ数えるほどなので。
Speaker 2
難しそうですよねそこは。
Speaker 1
大平 そうなんですよもうちょっと時間かかるかなっていうところはありますね。
Speaker 2
うーんこれそもそも時間栄養学ってできたきっかけみたいな研究とかあるんですか。
Speaker 1
大平 そもそもはかなり前17世紀ぐらいになるんですけど、お辞儀葬の研究から始まったんですよ。
Speaker 2
おーお辞儀葬まあ確かにリズムといえば。
Speaker 1
大平 そう触ったことあります?
ありますあります。
大平 触ったらしゅんてするけれどもあれ触らなくても夜になったらね葉っぱを閉じるみたいな習性がある。
Speaker 2
光も遮断してもでしたっけ。
Speaker 1
大平 そうそうそれがわかったのがまさしくその17世紀ぐらいの話で。
あーそっかそっか。
大平 そう光を感じているからきっと夜だってわかって葉っぱ閉じてるんだろうって昔の人は思っていたけれども、
真っ暗闇の洞窟でやってもなぜかその植物は夜の時間帯になると葉っぱを閉じる。
それはなぜなのかっていうのがずっとわからなかったんですね。
Speaker 2
だいぶ昔からずっと疑問だったんですね。
Speaker 1
大平 そうそうそうでもそれが割と近世に入ってきて、
遺伝子の研究とかそういったミクロな研究ができるようになってきた技術とかも発達してみたいなこともあるんですけど、
ある大学の研究室の学生さんがたまたま手に取ったその遺伝子いろいろなんか解析してみようと思ってやってみたら、
この症状株の遺伝子なんか体内時計に作用してないってことがわかってきちゃったんですよ。
Speaker 2
偶然なんすか。
Speaker 1
大平 マジ偶然です。
Speaker 2
えーすご。
Speaker 1
大平 そう100種類かなんかそれぐらいあった中の一つをたまたま手に取ってやったみたいな。
Speaker 2
えーすごいなでもそれしらみつぶしにやってたのかな。
Speaker 1
大平 ああそれもありますねある程度はしらみつぶしだと思いますけどでもこの何千何万てある遺伝子の中でね当てるって。
確かにすごいな。
大平 いやそうなんですよ超ウルトラビギナーラックみたいなところがあって。
はいはいはい。
大平 まあただなんかそのこのプカ博士っていう人がまあその人なんですけれども、
その前までの体内時計の考え方その昼とか夜とかを感じ取ってるだろうみたいなところをなかなか覆せなくて。
Speaker 2
全然違う考え方だったっていうことですか。
Speaker 1
大平 いやそうなんですよ。なのでまあ遺伝子であるとその時にね衝撃的な論文を走ったけれども、
なんか周りの反対派の人たちに押し切られちゃって、
結局その最初に見つけた人はこのアカデミーの世界を追いやられてしまうしっついてしまうみたいな形になっちゃうんですよ。
Speaker 2
えーじゃあそれ遺伝子以外ってことは光で感じてるんだとかそういう派ってことですか。
Speaker 1
大平 ああそうそうそう。でなんだろうななんかそういったリズムとかをなんだろう物質が決めているというか、
なんかとにかくキリスト教の世界とかだとねなんか命を司るのは神様であるみたいなところもあったりして、
多分その辺もねちょっとややこしく絡んでる。
Speaker 2
なるほどそれぐらいの時代背景、それは時代背景ですね完全に。
Speaker 1
大平 まあでもそんな中で科学的な反論ももちろんたくさんありみたいなところからの、
だからなんかこの体内時計と遺伝子の研究をするとものすごい死ぬほど叩かれる炎上するみたいな感じのパンドラの箱になっちゃったわけですね。
Speaker 2
ああそうなんだそれもったいないですね。しょうがないけど。
Speaker 1
大平 そう触るとたたりがあるぐらいの感じだったところから。
でもそれでもやっぱり遺伝子じゃないかっていう研究をし始めた人たちがいて、
Speaker 1
でそれが3つぐらいの研究室かなが同時になんか盛り上がって研究し始めるので、
もうなんかライバルに負けちゃダメだみたいな感じで、
もうなんかそれこそね1日1ヶ月でも早くあの研究室よりも早く解明してやるみたいな感じで、
バンバンバン論文出た時期があって。
Speaker 2
それいつぐらいですか?
大平 それが1970年とか80年とかそれぐらいじゃなかったかな。
Speaker 1
ああじゃあやっぱり結構分析生物学がわーっと出てくるぐらいの。
Speaker 2
大平 あっですですその流れに乗ってくる。
その流れに乗ってますよね多分。
Speaker 1
大平 そうそうそう。それでやっとね遺伝子の正確な流れもつかめ始めているから、
まあそれを覆すのも難しい状況にもなってきていて、
それでなんかフィードバックループを1人が見つけたら、
もう少し違う形のフィードバックループを他の研究室が見つけるみたいな感じで、
熾烈な戦いを繰り広げてたわけですね。
Speaker 2
ああじゃあどうやってリズムを作ってるのかみたいなのをポンポンポンポン見つけてった。
Speaker 1
大平 そう、この体内時計って人間だけじゃなくて、
動物も植物も菌たちもね、バクテリアたちも持っていたりする、
本当に生命の根幹にあるものだから、
正規の大発見になるのはみんな知っていて、
これが解明した人は絶対ノーベル賞もらえるだろうぐらいのことみんなわかってたわけですね。
だから科学者見下り見つけるというか、絶対解明してやりたい自分がみたいな感じで。
Speaker 2
いや生命の根本にかなり近いところな気がしますよねこれ。
Speaker 1
大平 そうなんですよ。
なのでそれを研究した3人の学者さんたちが、
誰が一体ノーベル賞を受賞するんだろうっていうのはみんなね、
ヒヤヒヤドキドキしながら見守ってたわけですよ、アカデミーの世界の人たちは。
結果としては2018年にその3人の博士たちに同時に贈られたという形で決着がつきます。
Speaker 2
ハッピーエンドだ。
Speaker 1
大平 そう、一人ね、報われてない人がいる、一番最初のビギナーズラックを引いた。
実はあの人もノーベル賞並なんだけれども、
そのノーベル賞の条件で生きている人にしか出せないんですよ。
Speaker 2
はい、そうっすね。
Speaker 1
大平 はい、なので残念ながらもうお亡くなりになった後にこういったことになったので一番報われないというか。
Speaker 2
えー、でもその人いなかったらこんなに盛り上がってなかったかもしれないし。
Speaker 1
大平 そうなんですよ。
ちょっと誰か天国で伝えてあげてほしいなというところなんですが。
Speaker 2
いや本当そうですね。
でもそういう感じだったんだ最初。やっぱりその競争がいい研究を生んでる感はちょっとあるな。
Speaker 1
大平 ですね、ですね。やっぱりライバルいた方がね。
Speaker 2
ライバルいたら急いでやれみたいな感じになりますもんね。
Speaker 1
大平 いや本当に本当に寝るまま惜しんでやってたと思いますよ。
Speaker 2
その途中でフィードバックループっていう話が出てきたんですけど、ここが結構大事なところですかね。
Speaker 1
大平 そうですね、その3人の博士たちが見つけてきたのが、時計遺伝子がいくつかある中で、これが増えたら増えすぎちゃったものを抑制するための作用が働くみたいなのがあって、段々減っていくみたいな仕組みがあるんですよね。
Speaker 2
それが時計遺伝子っていうものが何してるのかっていうのがそういう増えたら減らす、減らしたら増やすみたいなのがリズムを作ってるってことですね。
Speaker 1
大平 そうなんですよ、覚醒と睡眠が入れ替わっていく裏では、そういうふうに覚醒の時計遺伝子たちが増えすぎたら、何かが抑えにきて段々減っていって、次の眠る方の子たちが増えてくるみたいなことが起こるっていう。
Speaker 2
いやこれめっちゃ面白いな、サイエンマニアですぐ前に時計反応の話をしたことがあって。
Speaker 1
大平 えーどういうことですか。
Speaker 2
これはもう生き物全く関係ないんですけど、ある液体を混ぜていると黄色くなったり青くなったりっていうのが周期的にパッパって変わる反応があって。
Speaker 1
大平 へー不思議。
Speaker 2
それで時計反応って名前についてるんですよね。
Speaker 1
大平 へーその時間になると変わっていく。
Speaker 2
そうです。それもある成分を消費して少なくなってきたら、今度また増える方向に平行が偏るみたいな感じで、で色が変わってっていうのを繰り返す。そういう反応なんですけど、それと多分同じような感じというか、もっと高度なことをやってると思うんですけど。
Speaker 1
大平 うんうんうん。自然界ではいろいろ見られる反応なんですかね、このリズムというか。
Speaker 2
なんですかね、なんか面白いですよね。
Speaker 2
えー、でもこれ研究するの難しそうっすよね。
Speaker 1
そう、なんか一人一人の個体差というのが結構あるけれども、あとは年齢差みたいなものとか性差とか民族の違いとかいろいろ関わってはきちゃうので。
Speaker 2
そっかそれ難しいな、なんかもう生物学で個体差って大体嫌われるというか、なかなか差つかないというか何が本当なんだってなっちゃいますね。
Speaker 1
そうなんですよね、なのである程度条件揃えて10代とか20代だけにしておくとか年齢だったり性別とかをある程度一定にしてとかやりますね。
Speaker 2
あー、やっぱそうなんだ。
Speaker 1
それでも優位さ出ますよ。
Speaker 2
あ、出るんですねそれで。
Speaker 1
はい、出ます出ますある程度。
Speaker 2
へー、やっぱりでもそれによって体内時計の傾向があるってことか。
Speaker 1
なので体内時計は夜型朝型みたいなものは50%は遺伝子が決めているところがあるので、ただ朝型と夜型って同じぐらいの比率いるのはいるので、朝型さんだけ集めましたもできるし、まんべんなく集めましたみたいな研究もあるし、研究のデザイン次第ですね。
Speaker 2
同じぐらいなんですね、遺伝子レベルで見ると。
Speaker 1
ですです。
Speaker 2
そうなんだ、なんとなく夜型の人の方が多そうだけど、それは環境要因がめっちゃ効いちゃってるみたいな、そういうことなのかな。
Speaker 1
そうですね、環境要因だったり、田舎よりも都会の方が夜型さん多いとか場所にもよるし、あと年齢とかも21歳、22歳が一番夜型化しているけど、だんだん朝型になっていくみたいなものがあるから。
Speaker 2
あー、やっぱそうなんすか。
Speaker 1
おじいちゃんおばあちゃん早起きだなみたいな印象あると思いますけど。
Speaker 2
おじいちゃんおばあちゃん、僕のおじいちゃんとかも早起きすぎて逆に深夜に起きてるみたいな。
Speaker 1
えー、早すぎるみたいな。
Speaker 2
全然日が昇ってませんけどみたいな時間から起きてるんですけど。
Speaker 1
朝早いのか夜遅いのかみたいな。
Speaker 2
いやそうなんすよ、なんか5時ぐらいだったら健康にいいなみたいな感じですけど、逆にそんな暗い時から起きて大丈夫ってなっちゃうっていう。
Speaker 1
ね、睡眠時間足りてるかなみたいな。
Speaker 2
そうなんすよ、夕方めっちゃ早く寝るみたいな。それやっぱ傾向としてあるんですね。
Speaker 1
ですね、なんか大体1,2時間ぐらいはどんな人でも早くなっていきますね。
Speaker 2
1,2時間か。うちのじいちゃん早くなりすぎだな。5時間ぐらい早くなってますね。
Speaker 1
年齢重ねるとホルモン分泌が悪くなるっていうことがあって、この睡眠ってメラトニンっていうホルモンを出すんですけど、それがしっかり分泌されないから眠りがしっかりできないみたいな状況になっちゃう。
Speaker 2
そうか、もうそこのコントロールでそこは結構もう紐づいてるって感じなんですね、メラトニンと。
Speaker 1
そうなんです。なので、このメラトニンがしっかり出るようにみたいな栄養の取り方だったり、運動だったり、生活を整えていくみたいなこともあるし、治療となるとそのメラトニン自体を薬で服用するみたいなこともありますね。
Speaker 2
そうか、やっぱりそこもお薬的なものに使われていくって感じなんですね。
Speaker 1
そうですね、重症になってくるとそういったケアになってきますね。
Speaker 2
そうか、なんか単純にただ遅くなるだけとか、ただ速くなるだけみたいなのを調整するの簡単そうですけど、なんか時計って速くなったり遅くなったりするというか、ずれるじゃないですか、たぶん。
ですね。
それを整えるの難しそうだなと思って。やりすぎたら速くなりすぎちゃうしみたいなの起きそうじゃないですか。
Speaker 1
そうですね、この自分のリズムを整えるときか、自分の中でも無数の体内時計があるのを整えるときか、どっちかっていうとあれですかね、自分自身の全体のリズムがずれたりするときっていう話ですよね。
Speaker 2
そうですね。
Speaker 1
そうなんですよね、結構なんか体って昨日のリズムもちゃんと覚えてるなと思うときがあって、なんか例えば昨日の夜ご飯の時間が夕方6時ぐらいだったら、次の日もそれぐらいなんとなくお腹が空いてくれているというか。
Speaker 2
ああ、でもわかるなちょっと。
Speaker 1
そうなんですよ、意外と体って時間を覚えてて。
Speaker 2
確かに、お腹減るっていうのはわかりやすいかもしれないですね、すごい。
Speaker 1
そう、だからなんかそういった体のリズムに素直じゃないと、え、せっかく遺産を分泌しようと準備してたのにみたいな感じになっちゃって。
Speaker 2
ああ、じゃあやっぱ一定の時に食べるみたいなのも大事なんだ。
Speaker 1
そうですね、なんかそれが私も修論で書かせてもらったところなんですけど、食事の時間がバラバラよりも同じぐらいの時間の方が何かと良い、体もメンタルも社会的な健康もみたいなのがわかりました。
Speaker 2
へえ、まあ確かにそういう印象というか、なんとなくそうっぽいっていう感覚はあると思うんですけど、やっぱりそうなんですね。
Speaker 1
そう、しかもなんか3歳から8歳をターゲットにこれ調査してたんですが、3歳でもそれが出ちゃうのかっていうのはびっくりでしたね。
え、3歳でもそうなんですか。
そう。
へえ。
Speaker 2
早、みたいな。
え、人の体内時計っていつ決まるんですか。
Speaker 1
体内時計ができ始めるのは生後3ヶ月ぐらいで、生まれたての赤ちゃんって体内時計がないから夜中も泣いちゃう起きちゃうみたいな感じだけれども、それがだんだん夜寝るようになってくるのがだいたい3ヶ月後ぐらい。
Speaker 2
へえ、そうなんだ。
Speaker 1
そう、それぐらいの時にできてきてみたいな。そこからお父さんやお母さんや環境やいろんなものの影響を受けたり、自分が持っている遺伝子もありながらリズムができていくっていう。
Speaker 2
うーん、そうか、それでめっちゃ早いですね。すぐ適応するというか。
Speaker 1
そうそうそう。やっぱりそれだけ早くこの朝と昼に適応するっていうのが生命の存続というか、生命活動にとってどれだけ重要かってことですよね。
Speaker 2
いやー確かに、それはなんか結構進化の歴史に刻まれてそうな感じがするというか。
Speaker 1
うんうん、本当に。
Speaker 2
ありますよね絶対。
Speaker 1
ね、この昼と夜に適応した方が絶対生きやすいんでしょうねきっと。
Speaker 2
じゃないですか、なんか本当に食べるタイミングバラバラでいいみたいなのも考え方としてあるかなと思って、もう食べれる時に食べるみたいな。
Speaker 1
あーそうですね、緊急事態というかそれしかできないときもありますしね。
Speaker 2
あーそうそうそう、そういうのに最適化されたわけじゃなくて、ちゃんとそのリズム、体の方も地球のリズムに合わせてるというか。
Speaker 1
ね、多分その方が食べ物をゲットしやすいみたいなのは多分あったりするんでしょうね、動物のそれぞれの機能的にというか。
Speaker 2
ゲットしやすい、行動する時間とか。
Speaker 1
そうそう、夜行性の動物たちは多分夜に動いた方が自分たちが食べる餌を取りやすいとかあるんだと思うんですよね、敵が少ないとか。
そう、やっぱりなんかこの食べないと生きていけないのが動物っていう宿命があるから。
Speaker 2
植物も、植物と動物は多分そうですよね。
Speaker 1
うんうんうん。
Speaker 2
菌もあります?
Speaker 1
ありますね。
Speaker 2
基本ある?
Speaker 1
そう、なんか腸内細菌の場合はこの触手って言ってその体の持ち主のリズムも結構大事だったりはするんですけど。
Speaker 2
うーん、確かにそれはありそう。
Speaker 1
そう、影響めっちゃ受けるんですけど、シアノバクテリアとかそういう体の外にいる菌たちもちゃんと体内土系持っているって言われていますね。
Speaker 2
へー、やっぱり大事なのか。
Speaker 1
うんうん、そう見たい。
Speaker 2
菌レベルで大事だったらみんな持ってるな、そう考えると。
逆に体内土系持ってない奴いないのかなっていう。
Speaker 1
そうなんですよね、なんかいるのかな。
Speaker 2
いないですかね、大体あるのか。
Speaker 1
ね、生命体の定義が何かみたいなところもありますけど。
Speaker 2
あー、ウイルスにはないとか。
Speaker 1
あー、確かに。
Speaker 2
さすがにね、ウイルス自体がそもそも触手に依存しちゃうから、そう考えるとあるみたいな感じになっちゃうから。
Speaker 1
ね、なんだかの活動のリズムはできちゃってるみたいなのありそう。
Speaker 2
ありそうっすね、結局細胞のリズムにウイルスが増殖するときに合わせないといけないってなってるから、あるっちゃあるみたいな見え方としては。
Speaker 1
ね、それが最適解みたいなとこですよね、きっと。
Speaker 2
ありますよね、きっと。
Speaker 1
うんうんうん。
Speaker 2
考えたらみんな持ってないものないのか。
Speaker 1
ね、なんか石みたいな無機質の俗党みたいな生命体だったらあるのかな。
Speaker 2
だからそういう意味では食べ物で抹消が大人だったら朝ごはん大事だみたいな話ってことですか?
Speaker 1
になりますね。やっぱりこの朝起きてから1時間以内にご飯食べれた方がいいよねってうちの先生は提唱してましたね。
Speaker 2
なるほど。でもそれもそうやってなんとなく朝ごはん食べたらいいよっていうわけじゃなくて、そういう遺伝子レベルの話とか体内時計がちゃんと体の中でキープされるようにみたいな話を聞くと、やっぱ大事なんだなっていうのはすごいわかりますよね。
Speaker 1
ですね。体内時計を整えるのもあるし、ご飯を取った15時間後くらいかなになってくると体がメラトニン、さっきの睡眠ホルモンっていったものが分泌し始めるので、朝ごはんを食べるタイミングで夜の寝る準備もすでに始めているみたいなのがあります。
Speaker 2
なあそうか。だからカラオケに一晩いてすごい飲み食いしてそのまま朝日を浴びるっていうのがもういかに狂わせているかみたいな。
Speaker 1
そうですね。そのまま太陽を見て覚醒しちゃってなんか寝にくいみたいな。 めちゃくちゃになっちゃうってことですよね。 まあそういう精神もいいと思いますけどね。
そういうこともあると思いますけど、体内はパニックになってるっていう。 そういうことですね。えーどっちなの朝なの夜なのみたいな。
っていうことですね。突き詰めたら時計遺伝子申し訳ないなみたいな。やっちゃうときあるから。 ぜひどっかで整えてあげてください。
Speaker 2
えーそっか。あとなんか時計遺伝子関連でなんかなんだろうな。ここ今、時計遺伝子関連じゃなくて時間栄養学で今すごいホットなところってどういうトピックがあるんですか。
Speaker 1
時間栄養学は3大栄養素はだいぶわかってきたんですよ。脂質とかタンパク質とか炭水化物とか。こういった重要な栄養素からどんどん解明されていっているので、次はミネラルビタミンだねみたいな感じになってきつつ、
そんな中でも人間が把握しているないし生命活動に欠かせない、例えばカルシウムマグネシウム鉄分みたいなところからどんどん研究が進んでいるところかなっていう風に個人的には思っているのと、
あとはこの体内時計の解明をしていく際にやっぱり睡眠の研究がね一番ベースになるというか。 ああそこセットですよね絶対。 そう欠かせなくて、なんかお医者さんと話していても栄養とか運動に介入する2、3倍ぐらいの効果で睡眠改善した方が体よくなるよねみたいなのあって。
Speaker 2
いいから寝ろと。 そうそうとりあえず寝ろと。なんか昔の人も言ってたなみたいなよくわかってるなみたいな。 いやもう現代人睡眠足りてないっていう話はもういろんなところで聞きますからね。
Speaker 1
そうなんですよ。なのでまあ睡眠の研究は結構進んでいて、その睡眠のリズムも一定である方が絶対体の負担が少ないよねみたいなことはわかってるんですけど、まあそれが食事の時間に応用されたら食事の時間がバラバラだったらどうなるのみたいな研究も割と進んできているっていう段階ですかね。
そうかまあそういうざっくりしたところからまずわかってきてるって感じなんですね。 そうなんですよ。なのでねやっとなんか蜘蛛を掴んでいたところから少しずつ手応えができているみたいな段階なので。
いろんなファクターが関わってきちゃうからすごい大変だと思いますけど。 うんうんうんですね。なので自分のここだみたいな切り口を見つければもしかしたら開けちゃう可能性もあるっていう段階なのでちょっとなんかワクワクするところではありますね。
Speaker 2
いやーめっちゃ面白いなそれ。それを今大学院で研究されてるっていう。
Speaker 1
実はですね3月に1回卒業しまして。
あー卒業して、はいおめでとうございます。
ありがとうございます。それで次は白紙家庭へ行きたいなと思って研究室探してます。
Speaker 2
今探してるんですね。
Speaker 1
そうなんですよ。うちの先生がですね5年齢で退官されてしまって。
Speaker 2
あーそうなんだ。
Speaker 1
そうなんです。
Speaker 2
時間栄養学をやってる研究室ってどれくらいあるんですか?
Speaker 1
まだ少ないですね。時間生物学っていうもうちょっと人間じゃないとか栄養じゃないとかなってくるともう少し多いんですけど。
うんうんうん。
そう、なのでなかなかね数が少ないというかどこ行こうかなみたいな。
Speaker 2
あーそうなんだ。時間生物学は確かにまた植物の研究とかそういうのになっちゃいますねきっと。
Speaker 1
そうなんですよ。魚だったりねなんか全然違う。もっとそれの基礎研究というかメカニズムとか分子の話ねそれこそなってくると思いますけど。
Speaker 2
うーん。それもそれでまあ面白そうではあるかな。
Speaker 1
ですねですね。
Speaker 2
魚の時間生物学で制御してなんかいかに美味しい魚を育てるかみたいなそういう方向もありそう。
Speaker 1
あ、そうそうまさしく産業の利用はありまして。
あーあるんですねやっぱ。
まあ例えばなんかチューリップのキュウコンみたいなのは有名で、あれ年中オランダが出荷できているんですけれども植物たちもなんか光のリズムとかね感知しながら成長したりするので。
Speaker 2
ですよね。
Speaker 1
そう、夜中とかにトラックがパーッと大きい照明持って走って行って光を浴びせて成長速くしてたりだとか。
Speaker 2
あ、え、そんなことやってるんですか。
Speaker 1
あ、やってるみたい。
Speaker 2
すっごいなんかだいぶ無理矢理ですね。
Speaker 1
いやそうなんですよ。
Speaker 2
そうなんだ。
Speaker 1
ね、あとはね卵を産み続けるように鶏の体内時計とかそういった植物動物に対する研究も一応あるっちゃある感じです。
Speaker 2
えーいげつないですねなんか。
Speaker 1
いやそうなんですよなんか倫理とかと結構スレスレじゃないですか。
Speaker 2
なんかだいぶアウトにしか聞こえなかったですけどね今の話。
Speaker 1
いやそうなんですよ。
Speaker 2
体内時計あえて狂わせるっていう恐ろしいことを言ってる。
でもそういう効率化みたいなのを追い詰めたらそうなるんでしょうね。
Speaker 1
そうだからなんかこの時間生物学の話をするときにデストピアかユートピアどっちに行くんだろうねみたいなことはまあ言われる話ではあるんですよね。
Speaker 2
確かにさっきのはディストピア方面の話ですか。
Speaker 1
はい24時間戦う方向ですよね。
Speaker 2
うまく使うとすごい健康的な生活みたいな。
Speaker 1
そうですちゃんと整えてでも文化文明を捨てずにそれをうまくいい折り終えをつけていくんだろうなみたいなところですね。
Speaker 2
そうかメカニズムが分かっちゃうから無理させようと思ったらその無理させる方法も一緒にできちゃうってことですもんね。
Speaker 1
そうなんですよねまあ自らが望む場合もあるとは思うんですけど今なんとか頑張りたいとかねスポーツ選手とかそうだと思いますけど。
ああってことですよね。
Speaker 2
すごいななんかだからだいぶ範囲広いですよねこう時間という時間と生き物とか食べ物とかっていう枠でいくと。
Speaker 1
そうなんですよね。
Speaker 2
まあでも時間栄養学で研究したいっていう感じですか。
Speaker 1
はい私はこの食べることが好きみたいなところが一番根底にあるので。
Speaker 2
ああなるほど。
Speaker 1
そうなんですよねなんかこの食べることで人を良くしていきたいみたいなのはもうずっと昔からの願いというか。
Speaker 2
うーんそれで管理栄養士の道に。
Speaker 1
そうなんですよね。
うーん。
はいまあ自分の父親が糖尿病になったみたいなのがきっかけで。
うーん。
まあ食べることってすごい大事だし生きる基本だけれども使い方というか向き合い方間違えちゃうと病気にもなるんだなーってハッとしたというか。
うーん。
Speaker 2
いや本当そうっすよね。
Speaker 1
うんうん。
Speaker 2
みんなそこはみんな食べなきゃ生きていけないし。
Speaker 1
ですね。
Speaker 2
大事なことっすよね。
Speaker 1
はいまあこれがね食べるという感じが人を良くするというふうに書くようにそんないい食卓が増えていけばいいなと心から願いながらこうやって研究をしたりしていますね。
Speaker 2
いや僕もあの時間栄養学の時間聞いて人を良くする食べる確かにと思って。
Speaker 1
ありがとうございます。
Speaker 2
ちょっと食気をつけないとなーと思いましたねすごい。食の内容もそうだし時間もちょっと気にしないといけないみたいな。
Speaker 1
そうですねこのなんか食べ方のデザインが人生のデザインとか体のデザインになってくるので。
いや面白いな。
ねなんか正しくしようと思うとすごいしんどいかもしれないですけど楽しみながらうまくなんか一つでも挑戦してもらえると嬉しいかななんて思ってます。
Speaker 2
そうですねまあ結局多分人それぞれ体内時計違うから自分に合った方法とかも多分あるでしょうし。
Speaker 1
そうそう正解はないというか。
Speaker 2
うんまあちょっと意識してみるとかでも面白いかもしれないしね。
Speaker 1
そうですね自分にとっての心地よいところの落としどころを見つけてもらえるといいかなと思いますね。
Speaker 2
落とすね。いやーとは言いつつ僕夜食とか食べちゃう時あるんでちょっと気をつけないとなーっていう。
Speaker 1
いや美味しいんですよねこれが。
Speaker 2
はいこれちょっと自分に対してちょっと気をつけないとなっていうのを言ってますね。
Speaker 1
はい私も昨日白ご飯にラーメン食べちゃったのでうってなってます。
Speaker 2
だいぶ食べてます。
Speaker 1
はーやりすぎたー思って。
Speaker 2
まあまあまた整えればいいってことですよね。