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Speaker 2
こんにちは、レンです。サイエンマニアはあらゆる分野のゲストを招き、リープでマニアの話を届けるポッドキャストです。 今回のゲストは、ポッドキャストものづくりのラジオから渋長さんです。よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。 はい、ではまず最初に簡単に自己紹介の方お願いします。
Speaker 1
はい、渋長と申します。私はね、ものづくりのラジオというポッドキャスト番組やってます。
その番組の中では、ものづくりに関するトピックをかなりザックバラに紹介してます。 私自身が産業機械メーカーに勤めるエンジニアでして、
専門はですね、機械設計というハードウェアに関する設計を行ってます。 今はAIとかIoTとかいった、そういう情報系の研究開発部署にいるので、そういったこともいろいろとやってますよと。
そういう背景があります。 ものづくりのラジオでは、ものを作る技術の話から自分が体験した製造業の仕事の話まで、なるべく難しい言葉は使わずにですね、
誰にでもこのものづくりの世界っていうのがわかるように話してます。 ぜひちょっと興味があれば聞いていただければなと思います。ということで今日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。ものづくりってめちゃくちゃ広いですよね。 そうそうそう、あのタイトル、カバー範囲が広くて、ちょっと大風呂敷広げすぎたかなって最初思ったんですけど、結構自由に語れるんで。
多分科学といい勝負してるなと思ってますからね。 そうですね。再現マニアとか再現トークも結構こう、その言葉の定義って広いですもんね。
めちゃくちゃ広いんですけど、ものづくりってまたちょっと工学系って感じですよね。 そうですね、やってる方としては本当に工学系ですね。ものづくりっていうとその伝統系の方も当然含まれて広い範囲でものづくりってなるんですけど、私が言ったら製造業っていう括りですね、本当に。
製造業。 工場とか、そういうイメージを持ってもらえればと思います。 機械の設計してる人とかも全然話聞いたことないですし、僕も。
あ、そうなんですね。 じゃあぜひともですね、このメカの設計の、まあ今日ちょっとメカの設計とはあんまり深くは触れないですけど、どういう人たちなのかっていうのをぜひとも理解していただければなと思います。
Speaker 2
僕の周りにはもう本当に機械設計の人とかばっかしかいないんで逆に。 ああそうか、もう使わせていただいてる側なんで、こっちは。
どっちかというと、それを買って何かしら分析するとか、まあなんか別なもんそれ使って作るとかが、まあ普通に研究者って結構そっちがほとんどかなと思うんですけど、僕の周りにいる人とか。
Speaker 1
あって修理業者ですね。 ああはいはいはい、サービスエンジニアというかメンテしてくれる人ですよね。
そういう人たちにまあいろいろ聞いて修理してもらうみたいなのあるんですけど、そもそも作るってなんか関わることがないんで。 そうですね、たぶんそのイメージされてるの近いと思いますよ、僕産業機械を作ってるんで、
B2Cというかその車とかバイクとか飛行機とかそういう皆さんが身近に触れる機械ではないんですよ。 だから製造の現場で使う機械とか、何かの実験で使う機械とか、まあそういう向けの機械を作ってますんで、だからレンさんが実際仕事の中で関わってる実験機とか測定機っていうイメージの方が、たぶん僕の扱ってる機械って近いと思いますね。
Speaker 2
車を作ってる機械じゃなくて、車を作ってる機械を作ってるとかってことですよね。 そうそうそう、まさにそういうことです。ものづくりって言葉が広ければこの機械って言葉もまた広いんで、なかなか難しいですけど。 機械も広いなあ。
いやまあそんな支部長さんとちょっと今日は色々と機械の話とか工学系の話、たぶん今までそんなに多くなかったんで、どっちかというと生物の話とかそっちの方が多かったんで、ちょっと今日は楽しみですね。よろしくお願いします。
あ、よろしくお願いします。今日レンさんにお伝えしたいのはですね、このアディティブマニファクチャリングっていうね技術の話をちょっとお伝えしたいなと思って持ってきました。 アディティブマニファクチャリング。
Speaker 1
そうですね、なかなか聞き馴染みのない言葉だと思うんですけど。 初めて聞きましたね。 こう言うとたぶんすごくわかりやすいと思うんですよね。3Dプリンターです。 最近よくニュースとかになりますよね。3Dプリンターとか。 そうですね、そう言われるとなんかあ、あれのことかなってなんとなくわかると思うんですけど、アディティブマニファクチャリングって言葉はそのアディティブって負荷っていう意味と、あとマニファクチャリングはそのまま製造という意味なんですけど。
Speaker 2
積層造形という、そのものを積み重ねて印刷するようにして形を作るという技術の総称なんですね。 ああ、積み重ねるっていうのが追加していくからみたいなことなんですか? ああ、そうですそうです。 あ、それはアディティブって言うんだ。
Speaker 1
アディティブマニファクチャリングって言うんですけど、この手法が本当最近出てきて、これが今ものづくりっていうのをですね、すごく大きく変えつつあるんですよ。だからこの技術すごい今ホットで面白いんで、その話をちょっと知っていただければなと思います。
うん、すごいホットなイメージありますね。なんか3Dプリンターで家作るとか そういうのもありますよね。 去年それがすごくホットで、日本のスタートアップ企業ですよね。 うん、なんか見ました。 確か550万で1LDKとかですよ、確か。 安いですよね。 すごい。 お家ができちゃうと。
いや、あれすごいですよ。で、確かで組み立て時間が周りの外交の施工とか抜きで、45時間ぐらいで多分家ができちゃう様子で。 すごい、2日ぐらいでもう家できちゃう。 できちゃうんですよ。だから外交とかも合わせたら、1週間でバババッと家ができちゃうと。もう革命ですよね。 いや、革命ですよね。すごいな。木立ててとかもないし。 そうなんですよ。レイさん新婚さんだと思うんですけど、どうですか?3Dプリンターのお家は。
Speaker 1
いやー、なんかちょっと興味ありますよね。なんかいろいろちょっと細かいこと気になりますけどね。その、熱どうなんだろうとか耐震性どうなんだろうみたいななんか。 そうそうそう、それすごいちょっと気になるんですけど、実際こう住んでみて寒かったらどうしようとか。 そうそうそう、でもなんか僕的にはあの近未来感は結構好きだなって思って見せたんですよね。 あーそうですよね、なんかあの。 ドラゴンボールの家みたいな。
そうそう、今全く同じこと言おうと思ってた。ドラゴンボールに出てくるみたいな。 そうそう。 家で、いやすげーいいなーと思って。今共感できてよかった。ドラゴンボールって言って伝わるかなと思ってたんですけど。 あーそれは僕ドラゴンボール大好きなんで。 あ、じゃあよかったよかった。そういう、まあ結局積層造形、だから家を木をこう組んでいくとか鉄骨を組んでいくっていう風じゃなくて、もうこう一層一層、
Speaker 2
あのセメコンみたいなものを積層していく。まあそれで家を作るってことで、組み立て時間であったりとか値段であったり、今までの常識を大きく覆すっていうことがあって、まあ去年すごく話題になったんですよね。 まあまさに層を積み重ねるで積層。
Speaker 1
そうなんです、本当に積層です。で、まあこれがですね、まあ本当に新しい価値を生み出していって世界を変えつつあるんですね。 で、まあこの分野に限らず、あのまあ食品業界とかでもフード3Dプリンターとかの活用されてますし。 活用されてるんですかもう。 活用されていってますね。
まあ実際にこうガッツリ入ってるわけじゃないんですけど。 まだそんなに馴染みない気がしますね。 でもデコレーションの分野だと結構使われてます。例えばすごい簡単な例で言うとチョコレートとか溶かして3Dプリンターみたいなのでプリントするとか、ああいうのはもう実用されてるはずですよ確か。
Speaker 2
えーそうなんだ、まあケーキのデコレーションとか確かにできそうそうね。 そうそうできると思います。 へーもう使われてるんだ。 ちょっと前だと、これまだ多分実現できてないと思うんですけど、なんか寿司テレポーテーションっていうのが流行ってて。 あーそれもなんか僕見た気がするな。 あ、見た気があります? ちょっとあんまり理解はできてないですけどね。
Speaker 1
寿司を3Dスキャンして、で座標ごとに、まあ結構ちょっと3Dスキャンしたものをですね、ちょっと粗く区切って座標ごとに味のデータにするんですね。 おー米の部分と刺身の部分で分けてみたいな。 刺身の部分みたいな。あとはその座標の部分にそれと似たような味のものをこうジェルみたいなもので積層していけば、あの寿司ができるんじゃないかみたいな。
ジェルか。 そう。でテレポーテーションっていうのは、例えば地球で職人が寿司をあいよって握って、それをスキャンして、例えばそのデータだけ宇宙に送って、宇宙飛行士の人がそれをデータを印刷して、ゲルの寿司を食べれるよみたいな。寿司がテレポーテーションするみたいな。
うん、確かに。まあ定義難しいですけど、そのものを送ってるわけじゃないけど、情報を送って再現するっていうことですね。 再現できるよみたいな。っていう世界を作りたいよねみたいなのが、4年前ぐらいにコンセプトとして上がって、なんかいろいろやってて、今ちょっとどうなってるか僕も追ってないんであれですけど。
でも面白い。 面白いですよね。こういうコンセプト。だいぶ自由というか、世の中がひっくり返るみたいなところがあってですね。で、今日私がお話しするのは、その中でも製造業向けなんで、金属の積層ですね。
金属。 本当に部品に対して使うとか、そういうところの話をちょっと技術の話で、僕が今そこに専門で。アディティブマンファクチェリング専門じゃないんですけど、それに近い分野にいますんで、ちょっと話をしていこうかなと思います。
Speaker 2
面白いな。その金属というか、そもそもですけどジェルとかああいうのも、固まりすぎてもダメだし柔らかすぎてもダメみたいな感じじゃないですか、あれ。それが難しそうだなって思ったんですけど、金属でもできるんだっていう。
Speaker 1
金属でもできるんですよ。 先にどうやってやるか説明しちゃうとですね、金属は粉末です。 粉末を噴射して、そこにレーザー粉を当てて瞬間的に溶かすんですね。
それをスプレーみたいなイメージですね。塗装のスプレーあるじゃないですか。細かい溶けた粒子にして付着させるみたいな。
Speaker 2
それを平たい面の上で何回も何回もやることで金属がだんだんだんだんこう積層してきてとある形になるよみたいな。 じゃあ吹きかけられるのはもう全体に吹きかけて。
Speaker 1
いやそのトーチっていうのがあって、金属の粉をプシュっとこう出すトーチみたいのがあるんですね。
そこにレーザーもくっついてて、この一箇所本当にここに積層するよっていうポイントでどんどん積層していくと。
Speaker 2
なるほど、だから粉もペン先というか細いところに噴射して。
Speaker 1
そうそう、でそのペンを自由に、自由というかそれが機械が動かしていくんですね。
Speaker 2
なるほど。
Speaker 1
それでどんどん絵を描く、立体的に絵を描くみたいなイメージですよ。
で部品がどんどんどんどんどん積み上がっていくと。
そうすると金属の部品がそれでできちゃうんですね。
Speaker 2
すごいな、そんなのできるんだ。
Speaker 1
そうなんですよ。
でこれが何が、なんかとにかくそれってすごいじゃないですか、イメージ的に。
Speaker 2
金属の加工って難しいですよね、普通。
Speaker 1
そうなんですよ、まさに。
Speaker 2
型とかに入れて、その溶かした金属入れて固めるみたいなイメージを持ってましたけど。
Speaker 1
そうそう、まさにさすがですね、詳しいですね。
ちゃんとそこまで知っていただけるともう、なんかイメージ掴んでいただけるとすごい説明しやすいですね。
確かにこの溶かした金属を型に入れて、こう形作るっていうものもあるんですけど。
ざっくり製造業で行われる加工って、すごい大まかに分けると2種類なんですよ。
でそれ何かっていうと、削るか曲げるかなんですね。
Speaker 2
削るか曲げる?それだけですか?
Speaker 1
基本、まあすごく大まかにくくるとそうなんですよ。
でレイさんが今言われた、その溶かして金属の型に入れて固めるっていうのも加工なんですけど。
これどっちかって言ったら、材料を作る方法なんですよね。
でその材料に対して加工、だから削るか曲げるかして加工すると部品ができるっていうプロセスなんですよ。
だから基本的には削る、削るっていうのは除去加工なんて言いますけど、
定義で言うと材料から不要な部分を削り落とすっていうことなんですよね。除去する。
Speaker 2
だから型に入れる場合はその入れて取り出したやつの、例えば表面をちょっと磨くとか。
Speaker 1
ああそうです。で穴を開けるとか。
Speaker 2
ああ穴を開けるとか。ちょっと余計についちゃったところを切り落とすとかそういう感じってことですね。
Speaker 1
ああそういう感じです。しかも製造業のだと結構型を使ってそれ異物って言うんですけど、
その異物を使うよりも実際にブロックの形の、もう本当に四角い鉄があって、
それを削って部品の加工するっていう場合の方が多いんですね。
Speaker 2
ああなんか木彫りみたいな。
Speaker 1
ああそうそうそう。本当にもう彫刻刀で削ってとか、ああいうイメージで。
ああいうイメージか。
機械がもう工具を使ってガリガリガリっと削っていくわけですね。
っていう除去加工っていうのと、あと単純に曲げる加工です。
もう力でガーンってこう曲げちゃう。変形させちゃうっていう加工があるんですよ。
曲げるか。
針金をグニッてこう曲げるようなイメージあるじゃないですか、金属。
ああいうのを蘇生変形、戻らない変形ですね。蘇生変形って言うんですけど、
材料を戻らない力で変形させちゃうっていう、すごい強いプレス機とか、
Speaker 1
そうそうそう。
Speaker 2
へー。
Speaker 1
だから今までこう常識にとらわれちゃ、同識的にできないって思ってたものが急にできるようになっちゃったんで、正直技術者自身がまだその技術っていうのを使いこなせてないんですね。
Speaker 2
そっか。いや確かになんかオーバーテクノロジーみたいな、もう手に負えない感じだし、アイディア次第ですよね多分。
Speaker 1
そうなんです。今までもこう本当に制約っていうものの中でものづくりの機械の部品とかを考えてきたんですよ。
なんかこう例えば地面にパーツが落ちてて、なんか落ちててこう拾ったらあれこれなんか機械の部品っぽいなって、多分皆さんこう見たらなんとなくわかると思うんですよ。
機械の部品っぽさ。カクカクしてたりとか、なんか段になってたりとか、穴が開いてたりとか。
Speaker 2
わかりますね。
Speaker 1
あれはもう加工するっていう前提で生み出された形なわけですね。
Speaker 2
確かになぁ。ネジとかもういらないのか。そういう。
Speaker 1
そうだからここのネジいらないよね。一体でいいよねとか、そういうもう常識を打ち砕かないと使いこなせないオーバーテクノロジーみたいな。
Speaker 2
それ難しいですね。全然考え方変えないと今までの職人の技が通じないというか。
Speaker 1
そう通じなくてもなんかすごい使い方が難しいっていうので、今一生懸命これを使いこなそうということが製造業でこう言われてるんですね。
Speaker 2
いや面白い。暑いなそれは。
Speaker 1
結構暑いですよね。で、別にこのクリティカルな使用方法って実はまだ出てなくて、ただ活用事例みたいなのがちらほら出てきてるんで、そこら辺の話をちょっと具体例として説明できたらなと思ってます。
Speaker 2
全然。だからその家とかちょっとしたプラモデル的なものとか、そういうの作れるみたいなのは見たことありますけど、3Dプリンターのイメージだと。
Speaker 1
はい。
Speaker 2
全然、もっと他にも今増えてるってことですか?活用法が。
Speaker 1
あ、そうです。だからこういう部品が作れるよね、やったーじゃなくて、こういうことができるってことはもうこの形じゃなくてよくないみたいな。機械の根本的な考え方を覆すみたいな。
そういうところからやっぱ考えていかないといけないよねと。
Speaker 2
えー面白い。どんなのあるのか全然想像できてないですけど。
Speaker 1
いやもうあのあんまり具体的な具体的なっていうか、あ、これこそまさにっていうのはなかなか最近出てきてなくて、
ただその中でもなんかこう、あ、なるほどなって常識打ち砕いたよねこれっていうのがあるので、ちょっと1個、2、3個紹介するとですね、まず材料の異種金属の合成っていうのがあって。
Speaker 2
異種金属の合成、え、合金とかじゃなく。
Speaker 1
合金とかじゃなくて、あの1個の部品って1つの種類の材料じゃなくてもよくないっていう発想なんですよね。
Speaker 2
あーなるほど、そういうことか。面白いなそれ。今までは混ぜてから加工しなきゃいけなかったけど。
Speaker 1
はいだからこの部分だけ違う材料がいいよねってなったら、そこの部分だけ違う材料を印刷すればいいってことになるんで、同じ部品の中でも何種類も違う材料、違う材質にすることができるんですよ。
Speaker 2
あー面白い面白い。
Speaker 1
面白いですよね。だからもうそれが何がいいかって言ったら、今まで例えばタイマ網製、すごい擦れるよっていう部分に使う部品って、
タイマ網製の高い、ちょっと高い材料でその部品全体を設計しなきゃいけなかったのに、擦れるとこだけその高い材料にして、あとは違う材料でいいじゃんとか。
あーなるほどそれ今までできなかったんか。
今までできなかったんですね。
Speaker 2
え、むちゃくちゃ面白いなそれ。
Speaker 1
すごいですよ。だから、でも全体がそうじゃなくて、一部これ使って設計しましたみたいな機械が多いんで、結構アンバランスなんですよね。
Speaker 2
それ以外は結構メカメカしいみたいなことですよね。
Speaker 1
メカメカしいみたいな。そこだけ急に生物的みたいな。
Speaker 2
すごいSF感ありますねでも。
Speaker 1
いや本当にそうです。だからすごいなんか技術がこう進化して、今後はこういう形になってくるのかなとか。
なんかこう新しい形の作り方っていうのが見えて、すごい面白いんですよこれが。
Speaker 2
ロボットの心臓だけ本物の心臓使ってますみたいな。そういうことですよね。
Speaker 1
そういうことです。なんか本当にあの、ちょっと図が見せれないんであれですけど、結構アディティブマニファクチャーに作った、そのトボロジー最適化と組み合わせて作った部品って、
グロテスクなフォルムしてるんで、かっこいい意味ですね。だからぜひ見てみてほしいです。
Speaker 2
これ多分、すごいあらゆるものづくりの分野であるのかもしれないですけど、僕の割と有機化学系のことでも結構あることで、
そのトボロジー最適化的な概念はあるんですよ。こういうタンパク質にくっつける分子を設計したいってなったら、
まあ最短こういう形取ってればいいよねみたいな計算があって、やってることは多分一緒なんですよ。
で、その分子の形って、でもこれ人間の力で作れないよねみたいなのがたまに出てくるというか、
安定性、これじゃ無理だよねみたいなのがあって、なんとか置き換えつつ最適な構造を探しますみたいなのがあって、
それと一緒だなと思ったんですよ、すごい。
Speaker 1
たぶん近いと思います。
Speaker 2
で、たぶんそれを突き詰めると、結局生物が使ってるこういう分子が最適だよねみたいなのに行き着くっていう。
Speaker 1
あーなるほど。
Speaker 2
すごい似てるなーって思いましたね。
Speaker 1
それに近いところだと思います。
科学の分野でもやっぱあるんですね。
Speaker 2
ありますあります、実際この最低のエネルギー持ってる形はこうだよっていう計算とか、たぶん設計という意味では同じですね。
Speaker 1
うんうんうん。
Speaker 2
いやでもやっぱ生物すごいなってなるな、そう考えると、何億年と積み重なった最適化が今の生物の形で考えると。
Speaker 1
いやそうなんですよ。
Speaker 2
やっぱそこに来つんだみたいな。
Speaker 1
話そろえちゃうんですけど、ごめんなさい、アジティマニファクチャリングの話と全然そろえちゃうんですけど。
Speaker 2
はい。
Speaker 1
ロボット工学の分野でもやっぱそうで。
ほうほうほう。
ロボットの形を構造とかこの動き方とかを突き詰めていくと、必ずこの世の中にいる何らかの動物に似てしまうっていう現象があって。
Speaker 2
おー、そういう名前ついています?そういうのって。
Speaker 1
何だったかな、ちょっと呼び方あった気がしたんですけど、忘れちゃいました。
あったかな、でも本当にそうですよ。
こう全く別のアプローチでこういう仕事をさせようって思ってこう作っていったのに。
うんうん。
で、その生物を何にも参考にしてなかったのに、出来上がったらあれ?この生き物と一緒だねみたいな。
Speaker 2
いやー、そうあるあるなんか。
Speaker 1
あるあるなんですね。
まあそれで一冊なんか本が出てました。
何故ロボットは生物に似てしまうのかみたいな。
僕結構その本好きだったんですけど。
Speaker 2
めちゃくちゃ面白いなそれ。
あの最近ボストンダイナミクスみたいなあのめちゃめちゃヌルヌル動くロボットを作る会社があるじゃないですか。
Speaker 1
あーはいはいはい。
Speaker 2
犬型の警備ロボットみたいなやつとかも。
4足方向で最適化したらめちゃめちゃ本物の犬っぽい動きするみたいな足とか。
ああいう感じっすよね。
Speaker 1
あのキモイで有名なあれ。
Speaker 2
そうキモイで有名なあの不気味の谷越えてるみたいなやつ。
Speaker 1
そうそうそうそう。
可愛さが最近はちょっと上回ってきましたけど。
まさにそういうことですね。
やっぱ生物と科学ってやっぱ切って切れないっすよね。
Speaker 2
うーんやっぱ関係しますよね。
Speaker 1
そうなんですよ。
ちょうどそうそうそうそこ僕もその部分好きな話なんでちょっと。
いや面白い。
でごめんなさいえっと活用トモロジー解析科の話までしたんですけど。
最近だともう一個そのアディティブマニュファクチャリングであの立体的にこう印刷することによってなんか役に立つよねっていうのがあって。
アディティブマニュファクチャリングエレクトロニクスっていうのが新しく出てきたんですよね最近。
Speaker 2
ほう電気入ってくる。
Speaker 1
電気なんです。だから電子部品とか基板ですね電子基板ってあるじゃないですかあの緑の。
半導体みたいな。
半導体いっぱい乗ってるよみたいな機械分解すると必ず出てくるあの緑色の電子部品だった基板。
あれってあれ本当に平で最適なみたいな見直そうぜみたいな動きが出てきて。
だから。
3Dでもいいんじゃねっていうことですか。
そう回路なんで平たいのみたいな。
あれ別に3Dでいいんじゃないみたいなので。
そういうことか。
そういうことです。当たり前のようにあの緑色の基板ってありますけど。
あれって横方向に回路がいろいろ印刷されてるわけじゃないですか。プリントされて基板が。
なんかあれこそ普通の印刷の2Dの面に対してプリンターみたいな形で作ってるから。
そうですエッチングして印刷してっていうのをやって回路を作ってるんですけど。
Speaker 2
だから平なんですよね。
Speaker 1
でももう立体で印刷できるんだったら立体の基板あってもいいじゃんみたいなので。
確かにな。
そこの常識打ち砕こうみたいなので。
AME Additive Manufacturing Electronicsっていうのが出てきてるんですね。
で最近日本のベンチャー企業がドキドキ自分のドキドキっていうか心拍を可視化するイヤリングっていうのを作ったんですね。
耳につけてて自分の心拍と合わせて光るみたいな。
Speaker 2
恥ずかしいですけどね。
Speaker 1
だから生体情報を可視化することで新たなコミュニケーションって生み出せるんじゃないのみたいな。
そういうコンセプトのデバイスなんですよ。
Speaker 2
面白い。
Speaker 1
でそれのデバイスを作るときにこのAMEっていうのが活用されたんですよね。
Speaker 2
それはもう体積をもっとちっちゃくできるからってことですか?
Speaker 1
そうです。耳からぶら下げるイヤリングなんですよそれって。
でその中に光る機構と耳から自分の心拍情報を取ってそれと合わせて連動させるっていう機構というか電気的な基盤を作らなきゃいけないんですね。
Speaker 1
だけど基盤が四角いままだとデバイス自体も本当に基盤耳からぶら下げてるみたいになっちゃうんですよ。
Speaker 2
そういうのは作れそうだなって思いましたけど。
Speaker 1
でもそれはやっぱちょっと女の子的にはゴリゴリのラズパイみたいな耳からぶら下げてたらいいじゃないですか。
Speaker 2
すごい一定の層にしか刺さらないものができる。
Speaker 1
ブルーオーシャンであることは間違えてる。
一定の層に刺さるデバイスになっちゃうんでもっと可愛らしいですね。
丸かったりとかデザインを重視した形でその中にやっぱ電気的な部品を実装したいよっていう需要があって。
Speaker 2
やっぱめっちゃちっちゃくできるんですか?3Dにした方が。
Speaker 1
そうですねやっぱ3Dにした方がすごく効率的に部品を配置できるので。
デザイナーさんが実現したいデザインに沿って中に電子部品を実装できるんですよね。
Speaker 2
いやそれを設計できるのもすごいですけど材料的にめちゃくちゃ細い金属出すとかそういうのができないと無理じゃないですか。
Speaker 1
それもできるんですね。
金属とハンダなんですけどペーストハンダって言って焼いて、ちょっと僕もごめんなさい詳しくわかんないですけどペースト状の塗るようなハンダですね。
印刷できるんですよそれで立体的に。
それを重ねてって。
重ねてってで周りの部分の筐体は樹脂で作って樹脂とペーストハンダを上手い具合に印刷しながら材料を立体的に実装していくと。
Speaker 2
すげー。
Speaker 1
で結局最近こうなんだろう生態デバイスって結構いっぱいあるじゃないですか指輪とかもあるしスマートウォッチとか。
スマートウォッチは四角いんでいいんですけどどんどん身につけるもので自分の生態センシング仕様みたいな需要が高まっていくんで。
そういう部分はやっぱこう体に合わせた形にその電子デバイス自体を作るっていうところでやっぱり立体的に
整形するアジティブマニュファクチャリングを使ったエレクトロニクスみたいなのがすごく注目されるんですよ。
Speaker 2
めっちゃ面白いななんか僕のおばあちゃんがなんかそういう生態内の情報みたいな取る機器をつけてる時期があって。
その時にめちゃくちゃでかいもうメカメカしいやつつけてたんですよ。
ですごい重たいみたいな言って大変そうだなって思ったんですけどそれをもっとちっちゃくなったりより使いやすい形にもしできるんだったらめっちゃいいなって思いましたね需要ありそうと思います。
Speaker 1
需要多分あると思います本当に平面じゃなくてちょっと局面にするだけでも多分こう体に身につけやすかったりとか全然あると思うので。
ただ課題としてはどうやって体型化された設計知識にしていくかっていうところなんですよ。
だから頭のいい人たちはできるんですけどじゃあどうやってその丸いやつ設計しようとか今までの常識じゃないんで。
今これはじゃあベンチャーでやってる人とかがもう自分でオリジナルの回路みたいなのを作ってやってるっていう段階。
そうですねもう本当にAMEを受託するような企業と一緒になりながら回路を一緒に作りながらやっていくというところで。
Speaker 2
でもすごいなその技術は特許とかできるんですか難しいのかな。
Speaker 1
特許あらわせれば結構アディティブマニュファクチャリングの分野の中で多いですよ。
Speaker 2
多いんですかやっぱ。
Speaker 1
はいいろんな技術が出てきて。
Speaker 1
我々の技術者目線で言うとデザインフォアディティブマニュファクチャリングって言ってDFAMって書いて。
DFAMっていうのでアディティブマニュファクチャリングのための設計手法を体型化して開発していかなきゃいけないよねっていうので。
今DFAMっていう名前がついてDFAMをやっていこうやっていこうみたいなが今ものづくりの中で製造業界の中で結構トレンドとしてあるんですよね。
Speaker 2
全然知らなかったけどそれができたらあらゆる機械に使えるってことですよね。
Speaker 1
そうですもういろんなものの形が変わっていって部品が変われば機械も変わっていくのでどんどんですね。
それこそさっき言ったような機械っていうのがどんどん生物的な形になってくるかもしれないですし。
Speaker 2
ちっちゃくなっていったら。
Speaker 1
ちっちゃくなっていくそうですね。
Speaker 2
なんかメガネとかで今あるじゃないですかVRARみたいなやつ。
Speaker 1
そうですねスマートグラフみたいな。
Speaker 2
なんかあれも何かしらの方法でもっとちっちゃく軽くとかしないと流行らなそうだなって思ってたんですけどそういうのも使えそうですよね。
Speaker 1
多分そう使えると思います。だから今って多分このメガネの鶴の部分ですか鶴の部分の中に多分機器を埋め込んだりとかちょっと出っ張ってたりすると思うんですけど。
多分メガネの黒いフレームのこの丸いレンズが入ってる周りにも基盤を埋め込んでそこで稼ぐとか。
多分できるようになると思いますよ。
Speaker 2
ってことですよね。いやすごいなそれ。それを聞くと本当に現実味出てきそうだなって。
Speaker 1
思いますよね。だからやっぱもののやっぱこう発想とかAIもそうですけどそういうデジタル技術もそうですけどやっぱ物理的なハードウェアの技術作る技術っていうのもやっぱそれと一緒になって発展していかないとなかなか実現できないっていう部分があるので。
そこがですね今製薬からものづくりを開放しようというところでアディティブマニュファクチャリングというのがすごい今熱いんですよっていうところが今日は伝われば。
Speaker 2
むちゃくちゃ面白いな。ありがとうございます。むちゃくちゃ面白いですね。全然知らんかったそんな基盤まで。
Speaker 1
よかったです。
Speaker 2
そっかあの緑のやつ消える日が来るかもしれないのか。
Speaker 1
消えるかもしれないですもう立体的にもう平べったいもうラズパイもなんかラズベリーパイとかねアルディノっていうザマイコンボードももしかしたら数年後には四角い塊になってるかもしれないですね。
Speaker 2
えーなんかちょっとわかんないですけど熱とか大丈夫なのかなと思いますけどね。
Speaker 1
あー発熱はそうですねあの物により消えると思いますね。
Speaker 2
よくあるじゃないですかそういう。
Speaker 1
発熱するとかですね。
Speaker 2
記事で見たというかなんかどっかでポトゲスで喋ったかもしれないですけどなんかスカウターを作ろうみたいな。
Speaker 1
はいはい。
Speaker 2
スカウターみたいな形をしたその豚を見るとその豚のその生態情報みたいな読み取るみたいなスカブターみたいなのを作ってる人たちがいて。
その人たちが一番課題にしてるのがやっぱ熱効率が悪いと機械が故障しちゃうっていうのでいかに放熱するかっていうのがなんかトピックとしてあったんですけど。
そういうのって大丈夫なんかなみたいなちょっとそれも解決したら本当に機械ちっちゃくしても大丈夫そうだなって思いましたけど。
Speaker 1
そうですねでもそこも形状的な工夫ができると思いますし。
まあ樹脂だとどうしても熱伝導率が悪いですけど多分その材料的な工夫もできると思うんで多分自由度があるから多分いくらでも工夫ができると思うんですよね。
Speaker 2
あー確かにねすっごいちっちゃい例えば通気口みたいなつけてみてその熱逃がすみたいなとかもできそうですよね。
Speaker 1
あーそうそうそうできると思いますね。まあ熱が逃げるかどうかはまあさておき。
逆になんかめっちゃちっちゃいファンを作ってとかでそれをなんかうまく回せるような指定みたいなちょっと風を送るみたいなこともできるかもしれないですし。
Speaker 2
あー面白い。
Speaker 1
そうなんかどんどんどんどんいろんな使い方ができると思いますね。
Speaker 1
なんかこれも余談ですけど結構前かななんかドローンを3Dプリンターで生み出すみたいな機械があって。
へー。
なんかでもでもあって本当か嘘かちょっとよくわかんなかったですけどその映像だと。
はい。
なんかもう3Dプリンターでバーって印刷して回路とかを機械でバーって切ってその機械のその工程が終わるとドローンが飛び立つみたいな。
Speaker 2
え?そんな即。
Speaker 1
そうそう即時性がある。なんか人とか介在せずに回路バーって作ってなんかパーツ置いて溶接して定着させてもうその工程が終わったら飛んでいくみたいな。
完成と同時に飛んでいくみたいな動画があって。
Speaker 2
それやばいな。
Speaker 1
まあ未来的ですよねだから本当にもう積層して形作ってはいどうぞって言って飛んでいっちゃうみたいな。
Speaker 2
えーそんなんできたらで材料さえ補給し続ければどんどん生み出せちゃう。
Speaker 1
やばいなそれ。
ドローンが自分で飛んで出荷場所に行くみたいな。
Speaker 2
いや本当に生き物みたいですねそう考えると。
Speaker 1
そうそうそうなんかすごいそうそうそうそういうのがあってなんかものづくりめちゃくちゃ変わるんだろうなーって思いながらですね。
なんかこの例明期というかAIも最近すごい流行りですけどやっぱそういうものを作る分野においても結構こういう技術あるから楽しいなと思いながらですねちょっと見てます。
Speaker 2
面白いななんか僕細胞が3Dプリンターなんじゃないかみたいななんか思ったことがあって。
実際そうやって書いてる人もいて実際分子の3Dプリンターは細胞だみたいな。
細胞って設計図があってその設計図元にタンパク質が作ってますけどそれってやってること3Dプリンターとそんな変わらんみたいな。
で3次元的なタンパク質をこういう形にするっていうのを出力してでその細胞の機能こういう機能を持っているタンパク質とかそれを外に分泌しますとかを全部きれいにやってるのが細胞でみたいなのに近いなと思いましたね。
ドローン作ってすぐ飛び立ってってなんか機能するみたいなって細胞からなんかタンパク質作ってそのタンパク質がどっかに分泌されて機能するみたいななんかそんな生き物っぽいなと思いましたねやっぱ。
Speaker 1
すごい今いい話をしてもらったんでちょっと次しようかなって思ってた話につなげてもいいですか。
この細胞かなとか3Dプリンターって細胞かなみたいなそれ実はめちゃくちゃいい視点というか。
まさにそうなんですよ。
3Dプリンターってなんか最近ここ最近ここ10年ぐらいで一気に流行りだしたんですよね。
Speaker 2
なんかそんなイメージですね。
Speaker 1
10年前ってなんか3Dプリンター何それって感じだったんですけど今あともう1か2時代までとは言わないですけどAmazonとか見ると2万円とか安いものだと1万2千円ぐらいでもう3Dプリンターって売ってるんですよ。
Speaker 2
そんな安いんですか。
Speaker 1
めちゃくちゃ安いですよ。
Speaker 2
えー全然買える。
Speaker 1
だからあの今日レンさんはですね収録停止のボタンを押す前にAmazonの購入ボタンを押してもらう必要があるんですけど。
今から僕なんかテレフォンショッピングみたいなされる。
Speaker 2
ここまでお聞きいただきありがとうございます。
サイエンマニアはあらゆる分野のゲストを招き、サイエンスの話題を中心にディープでマニアの話を届けるポッドキャストです。
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