1. サイエンマニア
  2. 謎でカワイイ!ガラパゴスバッ..

謎にかわいいガラパゴスバットフィッシュとは一体、、、人生を懸けてこの魚を追うゲストの方をお招きし、ガラパゴスバットフィッシュについて世界一熱く語っていただきました。

この回は全2回の前編です。

 ★ゲスト バットフィッシャーアキコさん(https://twitter.com/batfisherAKIKO)

バットフィッシュ 世界一のなぞカワくん ― ガラパゴスの秘魚

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★おたより

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【サイエンマニアについて】

あらゆる分野のゲストを招き、サイエンスの話題を中心にディープでマニアな話を届けるポッドキャスト。

研究に夢中な大学院生や趣味を突き詰めている方まで、好きな事を好きなだけ語りたい人が集まる番組です。

第3回 Japan Podcast Awards 2021 推薦作品

【プロフィール】

研究者レン from サイエントーク

化学と生命科学が専門のおしゃべり好き研究者。サイエンスをエンタメっぽく発信するために様々な形で活動中。ポッドキャスト「サイエントーク」ではOLエマと共に番組を制作中。

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HP: https://scien-talk.com/

【BGM】

⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠DOVA-SYNDROME⁠

Summary

秋子さんは、日本人で最も多くのガラパゴスバットフィッシュを観察してきたバットフィッシャーです。ガラパゴスバットフィッシュの特徴や生態についてお話ししています。ガラパゴスバットフィッシュとの出会いをきっかけに、研究所に参加し、ガラパゴス諸島の固有種の保全活動を行っている秋子さん。彼女はまだ多くの方々に知られていないこの魚に関する研究を続け、ガラパゴス諸島の自然環境の復元に取り組んでいます。30年前に1回だけあった防具激励とか、ガラパゴスバットフィッシュにとっては住みやすい環境になっているようです。砂地に馴染む体の模様でひたすら動かずにいることも、一つの生存戦略なのかもしれません。カメラで撮影される時にのみ目立つようです。

バットフィッシャーあき子さんと日本ガラパゴスの会
Speaker 2
こんにちは、レンです。サイエンマニアは、あらゆる分野のゲストを招き、ディープでマニアの話を届けるポッドキャストです。今回のゲストは、ガラパゴスバットフィッシュ愛好家で、NPO法人日本ガラパゴスの会スタッフである、バットフィッシャーあき子さんです。よろしくお願いします。
Speaker 1
よろしくお願いいたします。
Speaker 2
はい、ちょっと早速、僕も色々聞きたいことだらけなんですけど、この肩書きも。最初にちょっと簡単に自己紹介していただいてもいいですか?
Speaker 1
はい、改めまして、バットフィッシャーあき子と申します。ガラパゴスバットフィッシュの愛好家として、おそらく日本人で最も多くのガラパゴスバットフィッシュを観察してきたものを自負しておりますね。
同時に、NPO法人の日本ガラパゴスの会という、ガラパゴス諸島の保全の活動を日本から支援するという団体のスタッフも行っております。
Speaker 2
ありがとうございます。今、日本にいらっしゃるんですか?
Speaker 1
はい、今は日本に帰ってきて、以前はガラパゴス諸島民として暮らしてもいたんですけれども、現地のチャールズダウィン研究所っていうところのボランティアスタッフとして所属していた時期がありまして。
Speaker 2
そうなんだ。結構長くいられたんですか?
Speaker 1
合計で1年半ですね。
Speaker 2
1年半住んで、すごいな。今回実はサイエンマニアを聞いているリスナーさんから、SNS上でこういう面白い人がいるよっていう紹介をしていただいて、それで繋がったっていう珍しいパターンなんですけど。
Speaker 1
ありがたい限りでございます。
Speaker 2
ちょっと僕不勉強で、本当に全然ガラパゴス諸島のことも知らないですし、ガラパゴスバットフィッシュも僕初めて聞いたんですよ、その紹介で。
Speaker 1
そうですね、はい。
Speaker 2
ちょっとまずここから聞いていっていいですか?
Speaker 1
はい、お願いします。
ガラパゴスバットフィッシュの特徴
Speaker 2
まずガラパゴスバットフィッシュってどんな魚ですか?魚ですよね?
Speaker 1
魚なんです、そうなんですよ。ガラパゴス諸島で見られるアンコウの仲間の魚なんですね。
Speaker 2
アンコウ。
Speaker 1
そうですね。皆さん結構アンコウって言うと、例えばチョウチンアンコウとか思い浮かべる方も多いと思うんですけど、まさにそのアンコウの仲間なので、チョウチンアンコウと同じように、何て言うんでしょうね、ギジエって言うんですか、ピロピロピロって餌となる魚をおびき寄せるようなものを持って、体に持っているもので、あとは泳ぎが苦手なんです、魚なのに。
えっ、苦手なんですか?
泳ぎが苦手なので基本的に海底に佇んでいます、地に足をつけて、ヒレなんですけれど、そうなんです。
Speaker 2
でもなんかいますよね、海底を這うタイプの魚。
Speaker 1
そうです、そういうタイプのがたまらなくかわいいですよね、何て言うんでしょう。
Speaker 2
探索してる感じする、餌とかを。
Speaker 1
そうですね。
Speaker 2
ヒゲとかで。
Speaker 1
そうですね、結構ヒゲとかで探索する系もいらっしゃるんですけど、ガラパゴスバットフィッシュは、本当におおっと佇んでる系って言うんですか。
Speaker 2
そんな、やられちゃいそうですけどね。
ガラパゴスバットフィッシュの行動と生態
Speaker 1
そうなんですよ、基本的に私たちがガラパゴ諸島の海でダイビングをして、ガラパゴスバットフィッシュいたっていう時にも、本当に海底の砂地に胸びれと腹びれを前足と後ろ足みたいにした状態でポツンと佇んでいて、
近寄ったりすると、パッと逃げたりできなくて、えーって顔をして、ずりずりって後ずさりをして、どうしようかすごい考えちゃうんですね。
Speaker 2
すごい、生き残っていけるんだ、それでって感じしますね。
Speaker 1
不思議ですよね。
不思議。
そうなんです、後ずさりして、えーどうしようって考えた末に、やっとよいしょって泳ぎ出しても、本当数メートルもしたらバテるのか、また着地して立ち止まっていて、なのでガラパゴ諸島ってガラパゴスアシカっていう固有種のアシカがいるんですけど、
アシカってこうね、水中でスイスイスイスイってすごい元気に泳いで、しかも好奇心旺盛なので、あの目撃情報なんですけど、ガラパゴスアシカのおもちゃにされてる。
Speaker 2
おもちゃにされてるんですか?
Speaker 1
ビューンってブンブンブーンって、元気よく泳いでいらっしゃるアシカさんにパッと食わえられちゃって、ブンブンブンブーンって振り回された末にポイって捨てられちゃってるよっていう目撃情報も何件かあって。
Speaker 2
食べはしないんですね。
Speaker 1
食べはしないらしいんですよね。ただそのかもずっと無抵抗で、なんかこう、嫌だ離せ!みたいな動きもしないですし、食わえられる前に、うわぁ逃げろ!とも動けないみたいで、もう素晴らしいですね。
無抵抗主義みたいな、本当によく生き残っておられるなっていう。
Speaker 2
そうですよね。これ本当にガラパゴ諸島の近くの海にしかいないっていうことですか?
Speaker 1
そうですね。基本的にはガラパゴ諸島の海で見られるもので、一応一つの論文には他にもペルー沖でも生息が確認されたっていう論文が一つだけあるんですけど、ただそれももう30年近く前の論文で、それ以降現在に至るまで一件もそのペルー沖とかで見られたっていうデータはないんですよ。
Speaker 2
移動できないですよね、さっきの話だと。
Speaker 1
そうなんですよ。なのでガラパゴ諸島の海洋研究者たちも、やっぱりガラパゴ諸島にしかいない可能性があるんじゃないかっていうふうに話していますね。
Speaker 2
へぇ、なんか不思議な。でも普通に浅いところにも割といるんですか?
Speaker 1
あまり浅いところには出てこなくて、ダイビングしてもやっぱり私が見かけるのは大体もう15メートルより深いところが多いですね。
だから冷たい水を好むんですよ。なのでガラパゴ諸島の水温が一番下がる時期にそのぐらいのダイビングでも見られるような浅瀬に出てくるみたいで、海水温がちょっと高い時期になるとダイビングしてもほとんど見られないので、おそらくもっと深いところが主な居住区なのではないかと考えてますね。
Speaker 2
なんかすごい不思議ですね。しかもさっきのだと敵に見つかってすぐやられちゃいそうっていうのもありますけど、自分で餌見つけて食べられるのかっていうのもなんか気になるんですけど。
Speaker 1
そうですね。私も実際の捕食シーンは見たことがなくて、他にも現地のガラパゴ諸島のダイビングガイドですとか、海洋研究者たちもそういったシーンは見たことがないというふうには言ってるんですけど。
おそらくキンエンシュ、ガラパゴスバッドフィッシュに近い他の種類のバッドフィッシュから推測するに、ちっちゃい魚とか、ちっちゃいエビとかカニとか、そういったものをおそらく召し上がっていらっしゃるのではないかっていう推測が。
Speaker 2
バッドフィッシュは結構いろんなところにいる。
Speaker 1
そうですね。バッドフィッシュ。
Speaker 2
それがあんまり知らないですけど、バッドフィッシュって。
Speaker 1
バッドフィッシュという名がつく西風流魚族の魚なんですけれども、西風流魚族の魚、要はバッドフィッシュは世界に13種類いまして、ただ全部南北アメリカ大陸の近海にしかいないんですよね。
なので日本人にとってはやっぱり全然なじみのない存在で。
Speaker 2
これ今回音声だけなんで映像はないんですけど、バッドフィッシュって検索するだけでなんか面白い顔をしたいろんな魚が出てくるんですけど。
Speaker 1
出てきます出てきます。
Speaker 2
確かにあんこう自体あんまり見ることはないですよね普段。
Speaker 1
そうですね。なかなかシュイシュイ海の中を一人自由自在に泳ぐっていうような魚でもないのであんこう類って。
どうしてもやっぱり海底にちょっとじっとしてたりするパターンが多いので、あんまり見られないですよね。
水族館とかでもやっぱり展示しているところはすごくないと思うので。
Speaker 2
見たことないな。
Speaker 1
とてもかわいいですよやっぱり実物見ると。
Speaker 2
なんかカラコ唇みたいな。
Speaker 1
そうなんですこのガラパゴスバッドフィッシュは13種類いる西風流魚族の中でもほぼ唯一ですね唇が赤いっていうのはこのガラパゴスバッドフィッシュ。
面白いな。
もう一つロージーリップとバッドフィッシュっていうのがガラパゴ諸島の近くのココ島っていうコスタリカ領の島の方にも赤い唇の子がいるんですけれども、その2種類だけですね西風流魚族バッドフィッシュの仲間の中で唇が赤いタラゴ唇っていうおしゃれな。
Speaker 2
本当にタラゴ唇っていう感じだもん。
Speaker 1
そうですよね。
Speaker 2
あんまりこんな魚そんなにいないですよね。
Speaker 1
珍しいですよね。やっぱり私も初めてガラパゴスバッドフィッシュの存在を知ったのが、とある本の中で写真を見てうわーってなったんですけど。
Speaker 2
それがまずすごいな。
Speaker 1
うわーすごいぞこのインパクトビジュアル。唇のインパクトもそうですけど、それで一目ぼれですね。体中にイナズマが走ったレベルの。
Speaker 2
いつですか?
Speaker 1
高校3年生の海の日だったんです。別に狙ったわけじゃないんですけど、本当に海の日だったんです。
Speaker 2
一目ぼれだったんだ。
Speaker 1
一目ぼれでした。本当にたまたま手に取った本の中にパラパラってページめくってたら、写真が載っててうわーすごいって思って、その瞬間にこの魚見たさのためだけに大学の進路とかも全部決めました。
Speaker 2
結構難しいのですが、見たいってなった時にどういう水産系の学部行こうとかそういう感じですか?
Speaker 1
普通はそう考えるじゃないですか。私なんかもう考え方がすごく安直で、この魚に会いたい。この魚どこにいるんだろう。ガラパゴ諸島が。ガラパゴ諸島って何語話すんだろう。
エクアドルっていう国だからスペイン語なのか。じゃあスペイン語話せるようになればバッドフィッシュに会えるじゃんっていう。でスペイン語の学科に行きまして。
Speaker 2
すごい。それ同じ同期の人一人もいなかったじゃないですか。
Speaker 1
一人もいなかったです。
Speaker 2
すごいな。それで実際スペイン語の勉強して。
Speaker 1
そうですね。大学でスペイン語の勉強をして、それで大学中にガラパゴ諸島に行きまして、夏休みを利用して。
この能力すごいな。
ガラパゴスバットフィッシュへの憧れ
Speaker 1
本当にそのバッドフィッシュに会いたいがためだけに大学の進む道も選んだくらいなので、行かないとしょうがなかったんですよね。やっぱり。
Speaker 2
すごいですね。で実際会えたんですか?ガラパゴウス行って。
Speaker 1
会えたんです。現地に着いて現地のダイビングセンターでガラパゴウスバッドフィッシュが見たいんですっていうふうに言ったら、え?バッドフィッシュ?っていう反応を受けながらも、じゃあだったらこの日ここでダイビングするといいよっていうふうに教えてもらって。
Speaker 2
すごいなそれ。
それ突入していくのすごいですね。なんか向こうもびっくりしますね。日本からそれで来たみたいな。
Speaker 1
びっくりされてました。なんかガラパゴ諸島にダイビングされる方って世界中からいらっしゃるんですけど、だいたい普通はハンマーヘッドシャークが見たいとかジンベイザメが見たいとか。
要は大きい生き物、本当にダイナミックな海なのでそういうものが見たいっていう方が多いですけど、ガラパゴスバッドフィッシュ氏名で行ったのはすごくレアケースだって言われました。
Speaker 2
しかも世界中でもあんまりいなさそうだもんな。
Speaker 1
そうですね。本当に。なので一発でもうどのダイビングセンターでもすぐに覚えられましたよ私。バッドフィッシュのあいつだみたいな。
すごいな。それは確かに思いやすいですもんね。バッドフィッシュの人で。
そうですね。そのぐらい向こうでも知名度が低い魚で、結構ダイビングセンターで働いていらっしゃる方でもご存知なかったりしますね。
Speaker 2
へーそうなんだ。
Speaker 1
すごく知名度の低い魚で。
Speaker 2
いつもいるわけじゃないですもんね。なんか結構深いところにじっとしてるんだったら。
Speaker 1
そうですね。エリアをしっかり選んで、その上で海水温が下がる時期を選んで、その上で潜って1ダイブで1バッド出会えるかどうかみたいな確率です。
Speaker 2
1バッドって。バッドってどういう意味のバッドですかこれ。
Speaker 1
あ、なんかバッド、コウモリのバッドなんですけど。
あ、コウモリなんだ。
なんかこのバッドフィッシュ、要はコウモリ魚ですよね、和訳すると。なんか泳ぎ方、普段は佇んでいらっしゃるけど、危機に迫られてやっと渋々泳ぎ出した時の泳ぎ方がコウモリに似てるからバッドフィッシュっていう風につけられた説があるんですけど、正直コウモリには見えないですね。
どっちかって言うとカエルが泳いでるのに近いような気がします。
Speaker 2
カエル平泳ぎみたいなことですか。
Speaker 1
あ、そうですね。なんかこう泳いでる様子が、なんか必死でこうすごくお尻を振りながら三輪車を漕いでるみたいな変わった泳ぎ方なんですよね。
Speaker 2
魚っぽくはないですね。
Speaker 1
魚っぽくはないですね。やっぱり泳ぐことに特化した作りではないので、本当にぎこちないと言いますか、それがまた愛おしいんですけれども。
Speaker 2
それ夏休みに実際見に行って。
Speaker 1
そうですね。
Speaker 2
その後どうなったんですか、これ。
Speaker 1
夏休みに見に行きまして、それが大学3年生の夏だったんですね。
私の中では最終目標がガラポコスバッドフィッシュに出会うことだったので、そこで目標達成、夢叶った、終わりの予定だったんですけど、
一回見たら沼にハマってしまいまして。魅力の沼に。
もっともっと知りたい、どうしても知りたいと思ってしまって、翌年の夏もう一度ガラポコス諸島に行きまして、2回目ですね。
その時にたまたま現地のチャーズダーウィン研究所でお話を伺う機会ができたので、その時に現地の海洋部門の人たちにガラポコスバッドフィッシュのどんな研究がされてるんですかっていうふうにお話を伺ったら、
バッドフィッシュやってないよっていうふうに言われてしまいまして、
ガラパゴスバットフィッシュの研究とは別の活動
Speaker 1
要は研究対象ではないんですね、このお魚が。
そうなんですよ。
それで私はいてもたってもいられず、どうしてこんなにあなたたちのお膝元にこんな不思議で素晴らしい魅力あふれるお魚がいらっしゃるのにってことを、
素人の私が思わずうわーって喋ってしまったら、そんなに好きだったらうち来ればいいじゃんっていうふうに。
Speaker 2
そうなりますよね。
なんか無効化した逸材来たみたいな。
Speaker 1
本当に軽い感じで行っていただけて、でもその時点でまだ大学4年の夏だったので、あともう半年授業が残っているので、
じゃあ卒業したら来ますっていうふうに約束をして無事に卒業し、その後研究所に戻ったっていう形なんですけど、
でも結局研究所に約束通り来ました、秋子ですっていうふうに言ったら、ごめんと、今海洋部門のボランティアの席ないんだよねって言われちゃって。
Speaker 2
出ておいてくれなかったんですか?
Speaker 1
出ておいてくれなくて、結局どうしよう、でも来ちゃったよって言ってたら植物部門の方で、
いや、そんなあなたを私が引き取りますというふうに言っていただけたので、
研究所では植物部門、ガラパゴス諸島の固有種、在来種の植物の保全活動、生態系保全活動のチームに所属して、
週末に個人的にガラパゴスバットフィッシュの観察を続けるっていう2足のわらじ生活を続けておりました。
ガラパゴス諸島の固有種の保全活動
Speaker 2
そっちはもう趣味枠になったわけですね。
Speaker 1
そうですね、もう個人でやるしかないなと。
海洋部門の方に所属できたとしても、研究対象じゃないので、やっぱりガラパゴスバットフィッシュが。
Speaker 2
ガラパゴス諸島って本当にいろんな生き物いるから、優先順位つけられますよね、生き物にも。
Speaker 1
そうなんですよ、そうなんです。
なのでやっぱりどうしても知名度もほとんどないですし、どのぐらい生息数がいるのか、絶滅の危機に品してるのか品してないのかっていうのも正直言ってわからないような、
ガラパゴス諸島のみならず世界中でガラパゴスバットフィッシュの研究者って1人もまだいないんですね。
本当にほぼ何もわかっていない魚なんですけれど。
Speaker 2
すごいな、第一人者じゃないですか。
Speaker 1
うーっと思ってもいいんですかね。
少なくとも日本人の中では今まで最も多くのガラパゴスバットフィッシュと向き合ってきた人間だとは思っておりますね。
Speaker 2
ちなみにこのガラパゴス諸島で海の生き物を調べる人たちって、実際どういう活動してるんですか。
Speaker 1
そうですね、私のいたチャールズダーウィン研究所は保全の研究の施設なので、やはりガラパゴス諸島の中で絶滅の危機に品している、
例えばガラパゴスペンギンですとか、あとはサメ類ですね。
ガラパゴス諸島って世界でも有数のサメの生息地、繁殖地でもあるので、
ハンマーヘッドシャークであったりジンベエザメであったり、そういったものがどのように繁殖をしていて、
それをどういうふうにしたら守れるかの研究であったりとかしてらっしゃる。
Speaker 2
そっか、それは海でもそうだし、陸空とか植物とかでも同じような感じですかね。
Speaker 1
やっぱりガラパゴス諸島は世界自然遺産の第一号としても名高いですけれども、
やっぱり観光客の往来とか人間が住むようになったことで、やはりかつての自然環境とはちょっと変わってきてしまっている。
外来種のシンプルですとかで影響を受けてしまっている面はやはりあるので、
それをいかにして外来種の利き方、守ってこういう在来植物を増やして、
いわゆる元々のガラパゴス諸島の自然生態系に戻していけるのかっていう活動を私のいた植物チームでは行っていましたね。
他の部門でも同じようにやっぱりガラパゴス諸島の本来の生態系を取り戻して未来に残していこうという戸前の研究を行っています。
Speaker 2
なんかそれ聞いたことありますね。実際ガラパゴス諸島に観光地としてもいろんな人がやってくるようになってみたいな話は。
なんか見たことあってテレビかなんかで。それでまあいいことも悪いこともありますよねきっと。
Speaker 1
そうですね。やっぱりどうしても人がたくさん往来するってなると、その人とか貨物、荷物にくっついて外来種がどうしても入ってきてしまうっていう問題があるので、
今ガラパゴス諸島ではすごく水際作戦でかなり厳しくバイオセキュリティとしては管理が行われているんですけれども、それでもやっぱりくぐり抜けてしまうものが中にはあるので、その対策はずっと頑張っていらっしゃいますね。
Speaker 2
そうか。でも陸上とかだったら何とかある程度防ぎをあるかなみたいな感じしますけど、海とかってどうしようもなくないですかって思っちゃうんですけど。
Speaker 1
海はどうしてもやっぱり陸上と違って石書みたいなところがないので。
Speaker 2
そう。普通に繋がってるから。
そうなんですよね。
そもそもその周りの海にだけの固有種とかも、ある意味ちょっと不思議だなと思うんですよね。
そうですね。
繋がってるのにそこにしかいないのって結構いるわけじゃないですか、きっと。
そうですね。
不思議だなって思いますけどね。
Speaker 1
本当に不思議ですね。ガラパオ諸島って結構レアケースだと思うんですけども、海の海洋生態系としても固有種の比率が結構高い方ではあるので、
それは四つの海流がちょうどぶつかり合う地点にガラパオ諸島があるので、そういうちょっと特殊な地理的な関係で固有種の繁栄に繋がったのかもしれないですし。
Speaker 2
それはありそうですね。常に流れてるようなところだったら多分固有種って生まれにくいですよね、きっと。
Speaker 1
そうですね。実際ガラパオ諸島の海はやっぱり流れが強いので、日によっては洗濯機の中みたいな状態になってる日もあって、もうグワングワングワングワンと言いますか、もうやってられないよっていうぐらい強い流れの日も結構ありますね。
Speaker 2
へー、それバットフィッシュ大丈夫なのかなって思っちゃいますか。
Speaker 1
結構大丈夫はないと思います。
Speaker 2
流されてって忘れてきた。
Speaker 1
ずりずりずりって流されてのを一度私も見かけたことがあるので。
ガラパゴスバットフィッシュの生態
Speaker 2
どっか行っちゃいそうだもんな、そのまま。
Speaker 1
そうですね、多分流れが強いままずーっと流されていったら、ある日どうしてこんなところにっていう目撃情報が出てもおかしくないですよね。
Speaker 2
30年前に1回だけあった防具激励とかありえそうじゃないですか。
Speaker 1
もしかしたら実はそのパターンでペルー沖まで行っちゃったっていう可能性もありますよね、やっぱり。
Speaker 2
激レアのパターンでそこまで流れ着いたやつをたまたま見つけたみたいな。
Speaker 1
その可能性も大いにありえますね。
Speaker 2
不思議だな、でもその周りだけで繁殖するってことは、ガラパゴス、バッドフィッシュにとっては住みやすい感じになってるってことか。
Speaker 1
っていうことなんでしょうね。すごくいろんな魚がいるので、さっき申し上げましたけれども、サメとかもものすごくたくさん種類も数もいますし、アシカもたくさんいますし。
本当にあれだけのものすごい強者がたくさんいる海で生き残っているっていうのはすごいなと思うんですけど。
Speaker 2
どう生き残っているか分かんないけど。
逆に動かないっていうのも生存戦略の一つなのかもしれないですね。
一応そんな大きくないって感じですよね。
Speaker 1
そうですね、15センチから20センチぐらいなんですけれど、体の模様と相まって砂地に佇んでいると意外とわからないんですよ、どこにいるか。
Speaker 2
もう石みたいになってるんだ。
Speaker 1
そうですね、本当ただの石ころかなとかいうふうに見えちゃうので、結構現地のプロのダイビングガイドでも見逃すことがありますね。
そこにいるのにって思っても素通りとかしちゃったりとかするので、結構この砂地に馴染む体の模様でひたすら動かずにいるっていうのも一つの生存率アップの方法なのかもしれない。
Speaker 2
でもちょっと思ったのが、見つかりにくくしてる割には唇結構派手なんだなっていうのもありますよ。
生存戦略とカモフラージュ
Speaker 1
そうですね。
Speaker 2
目立っちゃわないっていう。
Speaker 1
これが意外と赤って海の中だと見えないんですよね。
赤い唇が。
私も赤い唇は現地で見た時にもライトで照らして初めて赤い唇が見えるんですよ。
海の中って暖色が吸収されちゃうので、深くなればなるほど赤とかの色ってどんどん茶色とか黒っぽくなって輪郭がぼやけていくので、
実際にガラパゴス諸島の海でダイビングしてバットフィッシュいたって見ても唇全然わからないです。
もう黒っぽくなってて。
なので逆にこの唇は多分ガラパゴスバットフィッシュが食べているエサ側からもここにまさか敵の口があるとは思われないというか。
そういうカモフラージュにもなっているのかなとは考えられますね。
Speaker 2
そうなんだ。意外と目立たないんだ。カメラで撮った時だけめっちゃ目立つみたいな。
Speaker 1
ライト、光を当てて、うわーすごい赤いってわかる感じなので、海の中、特に深いところだと本当に赤って黒とか茶色とかの色になっちゃうので、わからないんですよ。
Speaker 2
へー、なんかすごい不思議だな。
Speaker 1
不思議ですよね、本当に。
Speaker 2
実際それで今もずっと所属としては植物のボランティアスタッフって感じですか?
Speaker 1
そうですね、任期はもう終わって帰国したので、かつて所属していたっていう形になったんですけど、
今はそうですね、またちょっとコロナ禍になってからはまだガラパゴ諸島に行かれていないので、
そうですね、また早く現地に足を運んでガラパゴスバットフィッシュに越見を重ねていきたいなと。
Speaker 2
私人生の目標があって、死ぬまでに100バットっていう目標があるんですけど。
ここまでお聞きいただきありがとうございます。
サイエンマニアはあらゆる分野のゲストを招き、ディープでマニアの話を届けるポッドキャストです。
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それではまた次回ありがとうございました。
28:11

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